第18回 JBCクラシック(JpnI)出走予定馬展望

日程：2018年11月4日(日)
コース：京都ダ1900ｍ

予想用・出走予定馬一覧

オメガパフューム（和田騎手想定）

３歳ながらシリウスステークスで古馬を撃破と成長著しいオメガパフュームがJBCクラシックに出走予定だ。前走はサンライズソアを撃破して台頭を果たした。交流路線の常連がずらりと揃ったこの一戦だが、３歳馬の勢いをここでも見せつけることになるのか。

ルヴァンスレーヴがゴールドドリームを喰ったというのは結構な衝撃。３歳勢がダート路線も強いイメージではあるし、実際この馬もシリウスＳで驚かせてきたからね。1800だと微妙かなとも思ったが1900だとやはり怖い。

シリウスＳ(GIII)１着

阪神ダ2000ｍ不 16頭２枠３番
2:01.5 60.4-61.1 M
12.6-10.8-11.3-13.5-12.2-12.3-12.3-612.2-11.9-12.4

前走のシリウスＳでは不良で高速馬場ということもあったが前後半でみても速く高いレベルでの平均ペース。４Ｆ目に13.5と遅いラップを踏んでいるのを除けば終始ある程度速いラップを踏み続けてそこからのＬ２最速戦。一応イメージ的には２段階加速でＬ２の４角出口～直線前半でもう一段の脚を要求された形。

３番枠からまずまずのスタートを切ったが控えて無理はせず、中団馬群の中目で進めていく。道中も中団馬群の後ろで我慢しながら動かず３角。徐々に外に誘導して４角では大外から好位列に取り付いて直線に。序盤で抜けだすサンライズソアとは３馬身差ぐらいあったがこれを詰めて半馬身差ほど。Ｌ１でしっかりと伸びきって抜け出し、食らいつくウェスタールンドの追撃を振り切ってのクビ差の勝利。

高速ダートで質的に基礎スピードを要求されたと思うが、阪神の場合は１～２角がきついのでここで息が入る。この馬の場合はサンライズソアと違って前半３Ｆは36.0と無理なく入っているので脚を温存できたという理由にはなると思う。斤量差もあったしまだこれで勝負付けを済ませたというほどではないかな。ただ、それを考慮に入れても全体でタイトに流れていた方で、そこで３～４角でも外から動きながら脚を使ってきたのは確かで強かったと思う。

ジャパンＤＤ(JpnI)２着

大井ダ2000ｍ良 14頭８枠14番
2:06.1(+0.3) 62.6-63.2 M
12.5-11.8-12.8-12.9-12.6-13.1-12.6-12.5-12.2-12.8

２走前のＪＤＤではルヴァンスレーヴに完敗となったがこの馬も悪くない２着だったと思う。結果的にルヴァンスレーヴが強かったわけだしね。ペースは平均、Ｌ２最速で12.2となっているが、大井にしては珍しく向こう正面では13.1と遅めでそこから３～４角で加速しつつＬ２の直線前半でもう一段という競馬になった。

14番枠から五分のスタート、外から徐々に勢いをつけてから内に寄せていって好位の外目で進めていく。道中前２頭が少し離しつつ、その流れで好位の外でハーベストムーンの後ろを狙う。３角ではそこから外に出して好位外で３角。３～４角で前がペースを引き上げていく流れで外面から追走も少し反応が悪く置かれて直線。序盤の最速地点であっさりとルヴァンスレーヴに交わされて好位列の一角で苦戦。しかしＬ１で減速してくるとしぶとく伸びてきて２番手争いをしっかりと制した。

大井の３～４角は結構急なので、前がこのラップで加速する中で外からでもなかなか加速して押し上げていくというのは難しかったと思う。また直線前半で更に加速ラップを踏んでいく、というところでルヴァンスレーヴに交わされたように少しエンジンのかかりの悪さは感じた。一方でＬ１では来ていたので脚自体は残っていたと思う。この辺からもある程度外からワンテンポ早めにスピードに乗せていく必要はあるかもしれないし、急コーナーで加速しにくい条件はあまり合ってないかも。それでもルヴァンスレーヴ以外はしっかりとラストで捕えてきたし、ポテンシャル面はやはり侮れない。

加古川特別(10下)１着

阪神ダ1800ｍ稍 14頭８枠13番
1:52.3 49.5-49.9 M
12.7-11.0-13.0-12.8-12.9-12.9-12.6-12.3-12.1

加古川特別では阪神1800ｍ戦で坂の上りがＬ１にあるという条件でＬ１が最速ラップという競馬で勝ち切った。ペースは平均には流れていたが中盤は13秒前後で遅かったし、仕掛けの意識もやや弱めだったかなと。ただ、時計が稍重でもそこそこかかっていたのはあるかな。

13番枠からやや出負けして後方からの競馬となるが、じわっと押し上げて２角には中団外目まで。そこからは前もペースをコントロールしてきて楽な感じで中団外、馬群も凝縮して３角を迎える。３～４角でも中団外から追走しつつ、４角で大外から押し上げながら２列目で直線。序盤でそこからしぶとく伸びて一気に先頭列。Ｌ１で食らいつくビッグアイランドを競り落として１馬身1/4差完勝。

強い競馬だったのは間違いない。後半外から最後まで伸び続けての加速ラップ。Ｌ２で詰めているので実質的には減速していないという程度かもしれないが、それでも坂の上りでしっかりと伸びきったからね。底を見せずに直線でかなり伸びてきた。ビッグアイランドも1000万下は完勝しているしレベル的にもなかなか高い中で底を見せず。ただ後半型の競馬ではあったと思うし、全体で流れての課題というのは少しあるかな。まあシリウスＳでやれたし、京都1900だとそこまで心配していないが。

JBCクラシック2018への展望

今のところ高いレベルで底を見せていないし、前走のシリウスＳも不良の高速ダートとはいえ平均ペースの中で中団外から３～４角では勝ちに行ってねじ伏せてきた。53kgという軽ハンデではあったが、内容的には完勝といっていい。サンライズソアはダートスタートで1900で斤量差も小さくなるので手ごわい相手だが、後半のポテンシャル面は高いレベルにあるのは間違いない。

不安点はＪＤＤで見せたように、少しコーナーでの動きが鈍いところがある。とはいえある程度きついコーナーの大井だったのでその辺も影響したと思うし、実際前走のシリウスＳや加古川特別ではある程度外から動いているので、そう考えると３角が緩やかな京都ならそこまで心配しなくていいかな。強敵が揃っているが、ここ２走から相手がルヴァンスレーヴ、そして前走シリウスＳではサンライズソアをしっかりと外から差し切ってきた。単純な力関係で考えれば十分勝負になると思う。後半のポテンシャルも最後は必ず伸びてきているし、ここでどんな競馬ができるか。面白い馬が多いので悩ましいけど、この馬も馬券的には軽視できない。最終的にはわからないけど、一応重い印を視野に入れて。