競馬をやって何が悪い。〜予想は敗因分析から〜

菊花賞の出走予定馬展望が中心!今週あの人気馬はなぜ負けたのか? ラップとレース映像をリンクさせた詳細な敗因分析から競馬の真髄に迫る。 敗因分析できれば次買うべき馬が解る。競馬予想は回顧から始まる。

天皇賞秋 2018 出走予定馬:マカヒキ&武豊騎手想定

time 2018/10/22

天皇賞秋 2018 出走予定馬:マカヒキ&武豊騎手想定

第158回 天皇賞秋(GI)出走予定馬展望

日程:2018年10月28日()
コース:東京芝2000m

予想用・出走予定馬一覧

マカヒキ(武豊騎手想定)

一昨年の日本ダービー馬と名手武豊とのコンビ結成、マカヒキが天皇賞秋に出走予定だ。前走の札幌記念では久々に2着と連対を果たしたが、それでもまだまだ完全復活とは言えない。ライバルのサトノダイヤモンドも復調を遂げた今、同期のダービー馬の意地を府中で見せたい。

前走の札幌記念での2着をどこまで評価できるかは結構微妙なライン。タフな流れの中で前半のパワー型基礎スピードを高いレベルで問われたし、もちろんマカヒキのベストの条件ではない中で2着なら悪くないともいえるが、時計・ラップ的に当日の馬場での比較となるとかなり物足りない(同日牝馬限定500万下戦が2:02.3で61.1-61.2なので)。ユーキャンスマイルで久々に金子馬で結果を出した武豊だけど、ここは簡単ではないと思っているかな。

札幌記念(GII)2着

札幌芝2000m良 16頭3枠5番
2:01.1(+0.0) 59.1-62.0 H^3
12.5-10.4-11.5-12.1-12.6-12.4-12.0-12.6-12.5-12.5

前走の札幌記念2着から振り返る。稍重でかなり時計も掛かっていた状況だが、それでも時計は少し遅かったかなと思う。ペースは3秒近い超ハイ、そこからのL4最速戦で後半はポテンシャルが問われたが、ここまで前半が速いとパワー型の基礎スピードを高いレベルで要求されたとみるべきかな。その中ではよくやれいるのはあるが。

5番枠からまずまずのスタートを切ったが二の足がつかずに最後方近くまで下がってしまう。道中も後方2番手で様子を見ながら進めて2角過ぎ。向こう正面でも縦長の流れの中で無理せず後方馬群の後ろで促しつつ3角。3角で下がってくる馬が多くなり、外からじわっと押し上げつつ、4角で好位列が捲っていく中でスズカデヴィアスの後ろぐらいから大外をぶん回して直線へ。序盤でジリジリとしぶとく伸びて2列目、L1で抜け出したか?というところを内から鋭く捌いてきたサングレーザーに交わされ、さらに大外モズカッチャンも強襲する3頭大接戦の末の2着だった。

ここでは前半から厳しい流れになり、力の要る馬場ということもあってパワー型の基礎スピードが要求された一戦。その中でこの馬は後方2番手ぐらいで無理なく進めることができたともいえる。それでも3~4角以降は外からロスがあったのは確か。L4最速でこれが3角地点でもあるのでここでのロスはそれなりには響いているはず。ひとまずメンバー構成の中で適性的に微妙ながらも、休み明けという中でしっかりと食い込んできたのは一定の評価が必要。ただし、やはり時計的には物足りない。同日の500万下戦、それも牝馬限定で2:02.3が出る、しかも平均ペースでということを考えると比較としてGIレベルが集まった割に時計・ラップは平凡…となってしまうかな。正直この条件が合っていなかった馬たちの中での勝負になっていたような。

ジャパンカップ(GI)4着

東京芝2400m良 17頭6枠11番
2:24.6(+0.9) 60.2-59.1 S^1
13.0-11.2-12.1-12.1-11.8-12.1-12.3-12.2-11.8-11.3-11.8-12.0

2走前、昨年のジャパンカップではややスローの流れからL3最速のTS持続戦という競馬で4着と善戦はした。というよりはこの馬自身大きなスランプというよりは、常に掲示板付近で頑張っているという感じではある。

11番枠からやや出負けして後方からの競馬も、促しながら積極的にリカバー、中団やや後方ぐらいまでには盛り返す。道中も中団の後ろぐらいで前が流れる中で折り合わせつつ、ちょうどヤマカツエースを見るような位置で進めて3角へ。3~4角でも後方に近いところで中目を追走しながら直線。序盤でかなり強引に外に持って行こうとして失敗、そこから激しく追われて反応鈍く、それでもL2でようやく中団から抜け出しかける。L1まで伸びてしっかりと4着は確保したが前3頭とは差があった。

ここでは2400でもある程度流れたのはあるし、それにキタサンが早めに仕掛けたのでL3最速と後半はTS持続戦になった。そこでついていくのに苦労して直線で外に持ち出そうとして失敗、激しく追うなどちょっとリズムが悪かったなと感じたのはある。それでも前3頭が強い競馬である程度前目からしっかりと脚を出し切っているし、特にレイデオロとの比較でみるとロスがある中で自身より前から良い脚を使われてしまった。少なくともこの時点では小さくない差はあったと思う。

毎日王冠(GII)6着

東京芝1800m良 12頭2枠2番
1:45.9(+0.3) 47.8-45.6 S^2
12.8-11.0-11.8-12.2-12.2-12.1-11.1-10.7-11.7

天皇賞秋も不良でもある程度参考にはなるが、良馬場である4走前の毎日王冠を振り返る。東京1800m戦でペースは2.2とかなりのスロー。そこからの3F勝負でL2最速10.7と強烈なトップスピードの質が要求された一戦だ。

2番枠か出負けして促しながらなんとか押っ付けながら内枠を利して好位の内まで押し上げていく。道中もスローの流れでしっかりと3列目で進めて、3~4角でも3列目内から促しながら直線に入ってくる。序盤で追われての反応は微妙で食らいつく程度。L2の最速地点ではスペースが狭くなったこともあるが伸びそうで伸びきれない。L1でそれなりに伸びてきたが、上位勢との差はじわっと離されての6着完敗。

内田がかなり雑な感じで乗っているイメージなので、武豊に替わってマカヒキがどう伸びてくるのかは興味はある。ただ、ひとまずそれは置いておいて要所での反応、L2の最速地点での切れ、TS持続全てでちょっと足りなかったし、ゲートも甘かった。またゲートに関しては前走の札幌記念で良化したが二の足がつかなかったりと前半部分の弱点もある。この辺をどうするかだろう。

天皇賞秋2018への展望

昨年秋の府中は内田の雑な騎乗が続いていて、札幌記念ではルメールに替わってタフな馬場の中で後方から脚を使ってきた。正直言って全盛期、ダービーの時は直線坂の上りの鋭さでサトノダイヤモンドを上回ってきたし、相当強かったし何よりトップスピードの質が高かったと思う。毎日王冠はスムーズではなかったので何とも言えない面もあるが、リアルスティールやサトノアラジンといったところとの比較でちょっと足りなかった。JCでもレイデオロやシュヴァルグランといったところ相手に後ろから進めながらも後半要素で優位に立てなかったのも確かだろう。少なくとも昨年秋の段階では中距離路線でトップレベルを争うにはワンパンチ足りなかった。

今年は札幌記念だけしか使っていないが、2着はある程度の評価はしたい。ただし、それも適性条件ではない中で全体のレベルは時計・ラップからは結構微妙なところにあると思う。なので前走札幌記念+武豊に替わったことで人気するようならやっぱり基本的にはあまり強くは狙いたくないなという感じ。追切次第の面もあるし、良くも悪くも安定しているので相手次第というところもある。それでも今年は強敵ぞろいでワグネリアンは回避したもののスワーヴリチャード、レイデオロ、サングレーザー、ディアドラら含めてGI馬だけで9頭が出走予定。現状のパフォーマンスで比べるとやはり前後半を総合的にみてワンパンチ足りないかな。

敢えて言うなら毎日王冠のように内枠で多少出負けしてもコーナーワークでポジションを押し上げられるパターン。これで好位~中団ぐらいで進めつつ、3~4角で前が早めの競馬となった時にうまく内を立ち回れればのチャンスはあるかな。昨年の府中3走は地味ながらも全てL1まで結構しぶとく伸びてきてはいるし、後は上手くポジションと仕掛けがかみ合えば…かな。武豊とは手が合いそうな感じがするのあるけど、今の段階では×印辺りで考えている。

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