2019/02/02
第21回 富士ステークス(GIII)出走予定馬展望
日程:2018年10月20日(土)
コース:東京芝1600m
予想用・出走予定馬一覧
ペルシアンナイト(M.デムーロ騎手確定)
昨年のマイルチャンピオンシップの覇者ペルシアンナイトが昨年同様、前哨戦として富士ステークスに出走予定だ。昨年は不良馬場の中で内から伸びきれずと物足りなかったが、今年は更にGI馬として59kgを背負う立場となる。この逆境を乗り越えて3つ目の重賞制覇となるか。
予想オッズの段階だけど結構人気しているんだなあ、という感じはある。安田記念はハイレベル戦の中で強気の競馬で悪くないしもちろん最上位だとは思うが、59kgを背負うことと決して休み明けがいい方ではないこの馬が初戦でいきなりってのはあんまり信頼しにくいかなあと。本質的にはマイルはトップクラスでは若干短くて何かしらの影響が欲しいタイプだと思うし、大阪杯が強かったし本質は2000ぐらいが合っていると思うんだけどね。
マイルCS(GI)1着
京都芝外1600m稍 18頭8枠18番
1:33.8 46.7-47.1 M
12.2-10.8-11.6-12.1-11.9-11.5-11.6-12.1
4走前、昨年のマイルCS勝ちから。京都のマイル戦で稍重だがかなり悪条件での開催が続いていて時計も標準には掛かっていた状況。ペースは平均で中弛みも少しはあったがL4から11秒台のL3最速11.5と速いラップを要求されない競馬。パワー型の基礎スピードと後半のポテンシャル面を要求された。
18番枠からまずまずのスタートだったが下げる形になって後方に持って行く。そこから道中も後方馬群の内目で我慢しながら3角に入っていく。3~4角でも後方馬群の内目で我慢しつつ直線で中目をとっていく。序盤で上手くエアスピネルの直後のスペースを拾い、しかもエアが早めに仕掛けてくれたことでそのスペースを広めにとって2馬身半差ほど。L1でそこスペースからエアの外をとってしっかりと伸びて捕え切った。
ここはミルコの騎乗がまず神がかり的すぎだったのと、厳しい流れの中で直線でスッと反応できるエアスピネルでいくら何でも先に抜け出しすぎたムーアの早仕掛けがかみ合った勝利だとは思う。直線入りの段階で明確にエアが延びていてその後ろまでスペースががっぽり空いていたし、恐らくミルコもあのスペースがあったからエアの後ろまで持って行こうと思ったと思う。それと大外枠なのに上手く下げて3~4角で内目を立ち回って直線では馬場の良いところを、という競馬ができたのも大きいし、何より渋ったことで時計勝負にならなかったのもあるかなと。マイルよりは若干長めの距離を要求されたイメージかな。
安田記念(GI)6着
東京芝1600m良 16頭3枠5番
1:31.7(+0.4) 45.5-45.8 M
12.2-10.8-11.2-11.3-11.3-11.4-11.4-11.7
前走の安田記念では良馬場のタイトなマイル戦という点ではおそらく初めての競馬になった。前後半で45秒台とどちらも質的なものを要求された一戦で、中盤も全く淀まない超高速馬場でもタフな競馬だった。
5番枠から出負けして後方からの競馬となってしまうが、そこから積極的に狭いスペースを押し上げて好位と責める競馬。道中ハミを噛みながら窮屈になりつつ速い流れに乗っていって3角。3~4角でも淀みないタイトな流れの中で好位の内目で進めて直線。、序盤でスペースがなく狭い状況で何度も待たされる。L2で中団列から内目のスペースを拾ってそこからは追うだけ、というところでそれなりに伸びてくるが最後は6着まで。
出負けリカバーで窮屈なスペースを拾って掛かりながらの競馬。かなり難しい競馬になったし、後半も直線での進路取りが上手くいかなかった面もあるからね。ただ終始淡々とした流れではあったしL1は前も落としている中で差し込みは地味だった。もちろん頑張ったとは思うんだけど、やっぱり出負けが苦しい競馬になる基本にはあるわけで、しかもL1でも決定的な脚を使えなかったのでまだ良馬場で高速マイルでとなるとワンパンチ足りないかなとは思う。こちらも捌くのに苦労はしたが、展開を考えるとロスが多かったサングレーザー辺りとはちょっと差があったかな。
大阪杯(GII)2着
阪神芝内2000m良 16頭3枠5番
1:58.3(+0.1) 61.1-57.1 S^4
12.8-11.3-12.4-12.4-12.2-11.8-11.2-11.1-11.4-11.6
かなり印象に残ったのがこの大阪杯の2着。ペースは4秒で超超スローと極端に遅いが、3角手前でスワーヴが動いたことで一気に激流、後半は57.1とかなり速くL3最速だがL4でも11.2とコーナーで相当速いラップを連続している。
5番枠から五分には出たかなというぐらいで無理はせずに中団の内目で進めていく。道中もドスローの中で中団馬群の真ん中で折り合いを意識しつつ。3角手前で一気にスワーヴが動いてペースアップ、という中で中団内目で我慢しつつアルアインの後ろをとって我慢しながらロスを小さくしつつ直線。序盤で外に出して3列目、L1でしぶとく伸びてアルアインを捕えてスワーヴとの差も詰めてきての2着だった。
内目でタイトに立ち回ったのはあるにせよ、L1までの伸びのインパクトは流石で、アルアインを楽に捕えてきたのはTS持続の性能の高さの違いかなと思う。この前の府中牝馬Sのディアドラなんかもそうだがハービンジャーの仔ってこういう馬が結構多いイメージで前半無理しない流れから急激にペースが速くなったところでTS持続を問われたときに弾けやすいイメージ。この馬は力の要る馬場でもやれているけど、ベストがどこかはまだちょっと読めないし、個人的には高速馬場なら1800~2000ぐらいがよさそうな気もしているんだけどね。
富士ステークス2018への展望
適性としてみたときに良馬場の高速マイルがベストなのかは懐疑的。もちろん安田記念があの競馬で6着、捌くのに苦労したし頑張ったと思うがそれでも上位とは少し差があった。31秒台の競馬になると前半で無理が生じるか、後方からの競馬に特化しても瞬間的な切れ味が足りないので届かない印象を受ける。一方でインパクト大なのが高速馬場だった大阪杯。あれだけ後半特化になった中でL4からトップスピードに近いところを要求されたものの、それを長く脚を使って維持してきたということから考えても理想はこっちかなと思う。1800~2000、もう少し距離があっても対応できそうなだけのTS持続を見せている。ゲートがどうしても甘いのでマイルで一歩目が遅れるとどうしてもポジショニングで苦しいし、マイルCSはミルコの神がかり的な進路のチョイスと雨の影響で少し渋って時計的に1:33.8という中での勝負、というのもよかったと思う。もちろんこのレベルでエアスピネルも万全でなければ勝負になって良いが、59kgを背負って後ろからになるリスクを考えるというほど信頼はできない。押さえるとは思うけど、馬券的に強気には…というところかな。ここでどうなるかはともかくとしても、毎日王冠に出ていたらかなり面白かったと思う。
重賞予想解説者:北条直人
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単勝:87% 複勝:100% 馬連:66.7%
ワイド:91.3% 3連複:54.2% 3連単54.2%
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単勝:79.2% 複勝:95.8% 馬連:45.8%
ワイド:75% 3連複:41.7% 3連単41.7%
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単勝:87.5% 複勝:100% 馬連:62.5%
ワイド:83.3% 3連複:25.0% 3連単25.0%
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平均の約3~4倍、、
さらに、的中を重視したいときには「的中率90%の反則技指数」、高配当を狙っていきたいときは「魅せる穴馬HitMake」と使い分けることができる。このあたりは、その時々のお財布事情次第で使い分けるとよいとは思います。