2019/02/02
第23回 秋華賞(GI)出走予定馬展望
日程:2018年10月14日(日)
コース:京都芝内2000m
予想用・出走予定馬一覧
カンタービレ(武豊騎手想定)
主役不在となった前哨戦のローズステークスで鮮やかに台頭を果たしたカンタービレが武豊とのコンビで秋華賞に出走予定だ。春はフラワーカップを制するもオークスでは惨敗。4000勝ジョッキー、レジェンド武豊を背にGIの大舞台で鮮やかに突き抜けることができるか。
ローズSは正直意外といってもいいほどに強かった。こんなに長く脚を使えるイメージではなかったからね。軽い馬場でトップスピードの質・持続力を見せてきたし、サラキア比較で考えれば春の3番手グループに匹敵するぐらいの競馬はしている。ただし、それでも相手関係を考えるとアーモンドアイの壁は大きく、ラッキーライラックとの比較でももうワンパンチ欲しい。京都2000でパフォーマンスを上げてこれるかどうかがカギかな。
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ローズステークス(GII)1着
阪神芝外1800m良 15頭7枠12番
1:45.7 47.5-45.8 S^2
12.7-11.0-11.5-12.3-12.4-12.2-11.0-10.8-11.8
前走のローズS勝ちから振り返る。この時はルメールが乗っていたが、普通の高速馬場でペースは1.7でかなりのスロー、ラップ推移的にも中盤が遅く12秒台前半を続けての3F勝負。L2最速10.8とかなり速いラップを踏んでいる。トップスピード戦とみて良いがL3でも11.0とかなり速いラップを踏んでいるしL1は11.8と落ち込んでいるので、比較的TS持続力のウエイトが大きかったかな。
13番枠からまずまずのスタートから軽く促しつつも好意の外で様子を見る。道中もペースが遅いとみてそこからはじわっと2列目の外まで上げていく選択。3角辺りで一気にペースが落ちてここで先頭列に近いところ、4角で早めに仕掛けて先頭、1馬身差リードで直線。序盤で楽な手ごたえで出し抜いて2馬身半ほどに広げる。L1でサラキアが差し込んでくるがセーフティ、1馬身1/4差で完勝だった。
このペースでまず楽にポジションを取れたし中盤の緩みで折り合いも問題なく、そして早めに仕掛けてL2の最速地点で堂々突き抜けた。後半の3要素のバランスも良かったし、それを前目で引き出せたのは評価のポイントになると思う。高いレベルで全体のペースが上がった時にどうかという課題はあるが、後半勝負で強さを見せたし何よりL1までほとんど各馬に寄せ付ける余地を与えなかったのは立派だろう。ただ、敢えて言えばラッキーライラックのチューリップ賞のパフォーマンスから考えるとサラキアとの比較でみるとやはりラッキーは手ごわいと思う。3着もロスなくとはいえラテュロスが入り込めるレベル。サトノワルキューレの不発はあったが、この時点でもあくまで3番手グループかな。
オークス(GI)13着
東京芝2400m良 17頭3枠5番
2:25.9(+2.1) 59.6-59.6 M
12.6-11.1-12.0-11.9-12.0-12.2-12.4-12.3-12.4-12.2-11.1-11.6
2走前のオークスでは13着と惨敗。フラワーカップからのぶっつけというのはあったにせよ負けすぎたなというのはある。ペースは平均だがこれはサヤカチャンの大逃げ。実質はせいぜい番手で61秒前半という感じなので超スローだと思う。そこからの恐らくはトップスピード持続戦でアーモンドアイが凄すぎた。
5番枠からまずまずのスタートを切ってじわっと先行策、最終的には好位の外で進めていく。道中も手綱を少し引っ張っているが各馬と同じぐらいの程度で折り合えていたか。3角でもサヤカチャンの大逃げ状態、ここで3列目の外からある程度動く意識で前との差を詰めながら直線に入ってくる。序盤で追い出されるのだがここでもう下がってしまう。L2でも何とか抵抗しようとするが下がってしまうし、最後まで良いところなし。
この一戦で2400は多分長いんだろうなとは。トップスピード戦への適性が低かったのかも?とも思っていたがそれは前走のローズSの完勝で違うことが証明された。となると距離になると思う。TS持続で甘くなるとかそういったレベルの失速ではなかったからね。L3の段階で既に甘かった。もちろん状態面が良くなかった、という可能性もあるが休み明けのローズSでも走ってるし、一番可能性が高いのは距離だと思う。
フラワーC(GIII)1着
中山芝内1800m良 13頭7枠10番
1:49.2 49.4-47.7 S^2
12.6-11.8-12.4-12.6-12.1-12.2-11.8-11.5-12.2
3走前のフラワーCでは中山1800で少し時計がかかる状況、そこからの2段階加速的競馬でしっかりと勝ち切った。ここでは後の紫苑S勝ち馬ノームコアを破っているし、トーセンブレスもそこそこの強敵で、ある程度のパフォーマンスだとは今でも思っている。
10番枠から坂スタートで一歩目が遅く出負け気味から二の足でスッと2列目に近いところ、最終的には好位で進めていく。道中も無理せず好位馬群の中で進め、3~4角で2列目の中目から直線で上手く進路を外に誘導。序盤で先頭列にすっと並びかける脚を見せ、L1で抜け出したところに外から一気にトーセンブレスの強襲を受けるがクビ差からはなかなか詰まらせずに勝利。
力の要る馬場で後半型の競馬、うまく好位から立ち回ってしっかりと粘り切ったし一定の評価はできる。ただし、やはりトーセンブレスなんかは後半のポテンシャル面で結構高いレベルにあるし、この馬もスローだからポジションを取れたけど、厳し流れの中でこのハイレベルな戦線でどこまでやっていけるかだろう。
秋華賞2018への展望
ワンターンの1800、中山の1800と異なるタイプの1800で良さが出ているし、1800がいいのは間違いないと思う。そのうえで2400は明確に長かった可能性が高い。そうなると京都の2000というのは結構微妙なラインになるんじゃないかなと。特に秋華賞は傾向的にも前半から流れやすいし、何よりも今年は開幕週が例年の秋の淀の良馬場と比べても明らかに時計が掛かっている。先週を見る限り極端にタフではないが、少なくともやや高速~標準ぐらいの範囲で収まっていた。少し雨が降れば影響も出るだろうから、仮に58~59秒のペースになると消耗戦になる可能性がある。そうなったときに高いレベルではスローで結果を出しているこの馬がどこまで脚を引き出せるか。また京都の3角下り坂から分散しながら長く脚を要求されるレースなので、素材型が優位になりやすい。ローズSが強かったので強ち馬鹿にはできないが、それでもL1でサラキアに少し詰められたのも事実。これだと流石にアーモンドアイはもちろんラッキーライラック相手でもまだ簡単ではない。またプリモシーンも素材型の一面を見せてきたし、面白い穴馬候補も多く条件が欲しいかな。現時点では良馬場で内目の枠、3~4角で我慢できる立場が欲しい。5走前のラセット戦が未勝利で負けたとはいえハイペースでも一足を使えているし、ある程度はハイペースへの対応も出来るとは思っているが、それでも京都の2000という舞台、時計が例年より掛かっているのはこの馬にとってはプラスにはならないかなと。現状では押さえまでで考えている。
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