2019/02/02
第52回 スプリンターズステークス(GI)出走予定馬展望
日程:2018年9月30日(日)
コース:中山芝外1200m
予想用・出走予定馬一覧
レッドファルクス(戸崎騎手想定)
一昨年、昨年のスプリンターズステークスの覇者レッドファルクスが、3連覇の偉業を懸けて今年もスプリンターズステークスに出走予定だ。連覇時の相棒ミルコ・デムーロの騎乗停止で代打は戸崎。名馬は鞍上を問わず、あっさり同一GI3連覇の大偉業を成し遂げるか?
中央平地の重賞に限っても同一重賞3連覇は数少ない。その中で同一GI3連覇は中央平地ではまだない。前人未到の記録に挑めるだけでも大したもんだと思う。ただ、近走の内容はやや下降線だと思っているし、出し切って良いタイプでミルコから戸崎に替わるのか…正直良いイメージはわかないなと。
スプリンターズステークス(GI)1着
中山芝外1200m良 16頭4枠8番
1:07.6 33.9-33.7 M
11.9-10.8-11.2-10.9-11.1-11.7
まずは5走前、昨年のスプリンターズステークス勝ちから振り返っておきたい。この時はかなりの高速馬場状態でペースが落ち着いてしまった。中山1200としては異例といってもいいほどで、前半3Fより後半3Fの方が速い。もちろんそれでも平均の範囲だが、コーナー地点で11秒前後、L3の4角地点では10秒台も踏んでいてここで外目からというのはかなり難しい競馬になった。
8番枠から五分のスタート、押して追走しつつある程度ポジションをとるが中団ぐらい。3~4角でも中団馬群の中目、4角で外に誘導しながらだがここで速いラップを踏まれて進路を確保しきれず中団。序盤で外に出すが前との差はまだまだ5馬身はあった。そこからL1だけで持ち味のTS持続でまとめてズドン、鮮やかにスプリンターズステークス連覇達成。
一昨年もそうだがこの馬の最大の武器は1200では圧倒的といっていいTS持続。トップスピードの質も持っている馬だが、この路線ではそれ以上にエンジンがかかってからのすさまじさが目立つ。ここでもL1の地点ではまだ5馬身はあった、という中で11.7とそこまで顕著に落ちていないのに差し切った。11秒前後を維持する能力がこの路線ではずば抜けている。ペースが遅かったけど、L3最速でエンジンをかけやすい状況だったのが良かった。外からロスがあったにもかかわらずこれだけ伸びてきたことからもTS持続の非凡さがわかりやすいだろうと。
高松宮記念(GI)8着
中京芝1200m良 18頭3枠6番
1:08.9(+0.4) 33.3-35.2 H^2
12.0-10.3-11.0-11.4-11.5-12.3
2走前の高松宮記念は8着と完敗した。良馬場だが時計が示す通り、時計が少し掛かっていた。その中でペースが速く1.9でかなりのハイ。ラップ推移的にも終始減速ラップで後半3Fは速いラップを要求されない消耗気味の競馬。パワー型の基礎スピードを問われた一戦だ。
6番枠から五分には出たが二の足がいまいちで後方からのスタートとなる。道中も下げながらかなり後方で3角。3~4角でも最後方に近いところで進めて下りで徐々に勢いに乗せて直線。序盤でスペースもあったしそこで勢いもついてくるがL1で中目に誘導も最後はなだれ込むところまで。
3~4角では内目、直線で前のスペースを詰めていったところでL1の手前でスペースがなくなって外にというのがちょっと遅かったとは思う。ただそれでもL1は相当減速しているのでここでの伸びが平凡だったことからも、この馬は軽い馬場でトップスピードを維持する競馬の方が合っているんだろうなとは。程度の差はあるが昨年の宮記念も内目でスムーズに立ち回ったものの甘くなった。馬場差があるにせよパフォーマンス的にみて高速馬場だと外から問答無用でやれていることを考えると、基本的に力の要る馬場は本質的には合わないと思う。京王杯SCを勝った時みたいに重でも速いラップを後半に踏めるなら話は別だが。
安田記念(GI)9着
東京芝1600m良 16頭5枠9番
1:32.1(+0.8) 45.5-45.8 M
12.2-10.8-11.2-11.3-11.3-11.4-11.4-11.7
前走の安田記念がちょっと物足りなかったかな。まあこの馬はミルコ専用機だから、ミルコ以外だと微妙かもしれないけど。ペースは平均でよどみなく進んで後半も45秒台でまとめるようなハイレベルな戦いになっている。
9番枠からまずまずのスタートを切ってそこから下げていくが下げすぎて後方に。そのまま最後方近くまで下がって3~4角でも後方中目から直線で大外。序盤で追い出されてからの伸びは平凡で鞭が入る。L2でジリジリとは伸びるが前のサトノアレスとは離されてしまう。L1まで良いところなくの9着完敗だった。
安田記念も含めて今のマイル路線はかなりハイレベルだから、ある程度仕方ない面もある。ただし、この馬の場合は昨年の安田記念でも平均ペースの流れの中で結構良い脚を引き出してきただけに、終いに特化しても後半の破壊力を引き出せなかったのは不満。あの位置では勝負にならないにせよ、この馬らしい破壊力が見られなかった、流れていたことを考えると個人的には不満。田辺と手が合わなかった可能性はある、というかミルコ以外だとパフォーマンスが低い印象なのでまだ決めつけられないけど、この安田は少し衰えを感じた一戦かな。
スプリンターズステークス2018への展望
今回はミルコが騎乗停止で乗れないので戸崎に替わる。ただ、これは正直諸刃の剣。嵌れば良いけど嵌らなければ不発しちゃう可能性も高い。この馬の良いところは何と言っても高速馬場での破壊的なTS持続にあって、1200路線では圧倒的だった。それはここ2年のスプリンターズステークスでもわかる。3~4角で速いラップを踏んでTS持続がないと後ろから、外目からでは差し込めないというところを無慈悲に差し込んできた。どちらもドンキが上手く進めたところを地力で食われる形になったが、それぐらいの性能差は昨年の段階ではあった。高速馬場でのTS持続を引き出し切ろうとするミルコだからこそで、戸崎だと流れに乗って動き出しが遅れて届かないリスクが高くなると思う。
そのうえで2つ不安。まず一つは天気で、宮記念ではどちらも不発気味。これは昨年は雨が残って渋った中で持ち味のトップスピードの持続力よりもパワー型の基礎スピード面をある程度問われたこと。今年は良馬場だが時計が掛かっていてその中で後ろ過ぎたのもあるにせよ伸びきれなかった。高速馬場で圧倒的なパフォーマンスをみせている反面、馬場が渋ると1200ではちょっと足りない。今年は天気が微妙なので渋って時計がかかるとのリスクはある。もう一つはシンプルにやや下降線に入っている可能性がある。安田記念は確かにあそこまで後ろだと難しいが、かといって勝負になったか?といいえる末脚を引き出せなかった。なだれ込む程度で、昨年見せたインパクトは全く見せられなかったといえる。宮記念もやや直線でスムーズさを欠いた、馬場もかみ合わなかったにせよL1までの伸びが印象的ともいえない。これに戸崎、ということからも内で立ち回って嵌ればの怖さを除けばやはり基本的には少し評価を下げたい。前が上げきった中で後方内内嵌ってズドンの戸崎パターンはあるかもしれないけど…というところか。正直ミルコ以外ではこの馬を信頼するのは危険な気がするかな。
重賞予想解説者:北条直人
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単勝:87% 複勝:100% 馬連:66.7%
ワイド:91.3% 3連複:54.2% 3連単54.2%
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単勝:79.2% 複勝:95.8% 馬連:45.8%
ワイド:75% 3連複:41.7% 3連単41.7%
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単勝:87.5% 複勝:100% 馬連:62.5%
ワイド:83.3% 3連複:25.0% 3連単25.0%
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平均の約3~4倍、、
さらに、的中を重視したいときには「的中率90%の反則技指数」、高配当を狙っていきたいときは「魅せる穴馬HitMake」と使い分けることができる。このあたりは、その時々のお財布事情次第で使い分けるとよいとは思います。