第22回 シリウスステークス(GI)出走予定馬展望

日程：2018年9月29日(土)
コース：阪神ダ2000ｍ

予想用・出走予定馬一覧

サンライズソア（ルメール騎手想定）

前走の平安ステークスでは強敵を相手に徹頭徹尾戦闘をキープ、逃げ切ったサンライズソアがシリウスステークスに出走予定だ。出負けして後ろからになったりと不安定なところもあるが、主導権を握れば強さを発揮しているのも事実。再度自分の競馬に持ち込み、淀の大一番に向けて確かな一歩としたい。

かみ合えば強いが脆さもある。今回は阪神の2000なので逃げるにせよ結構器用さが問われる舞台。ただ、もともとは東京マイルで器用にやれていた馬なので後半はそこまで気にしなくていいかな。あとは前半そこそこには流れるのでその辺。平安Ｓも名古屋大賞典もスローだったし、仁川Ｓでは休み明けとはいえナムラアラシに完敗。ちょっと条件は付くかもしれない。

平安ステークス(GIII)１着

京都ダ1900ｍ稍 16頭５枠９番
1:57.3 50.5-48.7 S^2
7.1-11.5-12.5-13.1-12.5-11.9-11.7-12.1-12.3-12.6

まずは前走の平安Ｓから振り返る。ペースは前半４Ｆは概算だが1.8とかなりのスロー。そこからのＬ４最速の５Ｆ戦という後半のロンスパポテンシャルに特化した一戦といっていいだろう。

９番枠からまずまずのスタート、かなり押して押して積極的にハナを主張し取り切る。そこからはペースをうまく落としてスローに持ち込み、向こう正面で外から動いてきたグレイトパールらの動きでペースアップ、３角最速の流れに持ち込みここで外の馬に脚を使わせる。４角でも楽な手ごたえで先頭をキープして直線。序盤で１馬身差をキープし、Ｌ２でもむしろ後続を少し離して１馬身半差の勝利。

このレースではＬ４の３角地点が最速になっている。まくりをした馬に対して上手くペースを引き上げて最速地点でロスを作らせるという手段を取れたのでグレイトパールやミツバなんかは苦しい展開になった。またもちろんだが逃げて先頭をキープ、３角地点で最内を通せたのもよい材料だったといえる。ハナを切れたことで上手く自分の展開に持ち込めた面はあるので、このスタートで常に安定して主導権をとれるかどうか？というのは一つ課題としてはあるかな。もちろんかみ合わせれば強い、という証明はできた。

ブリリアントＳ(OP)14着

東京ダ2100ｍ良 16頭６枠11番
2:13.1(+2.3) 62.0-62.8 H^1
7.0-11.4-12.1-12.7-12.7-12.1-12.3-12.8-12.6-12.3-12.8

２走前のブリリアントＳでは大きく崩れた。出遅れも響いたが外から動いて甘くなった面もあるか。ペースは0.8でややハイ、ラップ推移的にはＬ６最速なのでかなり早い仕掛けとなった。前半の基礎スピードと後半のポテンシャル面のバランスを高いレベルで問われたかな。

11番枠から出負けして最後方からの競馬となってしまう。向こう正面でも後方外目で進めていくがここでペースが上がって３角手前で大外に持ち出す。ここからはペースも落ちたのだが逆にかなり雁行状態となって７～８頭ぐらい大外をぶん回す羽目になって直線。序盤でそこから追われるが伸びはなく、Ｌ２では諦めて最後は鞭も入ったが下がってしまった。

出遅れるし捲ったタイミングで前が引き上げてしまったし、３～４角で緩んだのは良いけどかなり凝縮して大外をぶん回す形になったしと、かなりかみ合わなかった。それでも大きく崩れてしまったのはちょっと物足りない面ではある。２着のザイディックメアでもそこそこ外を回しているからね。展開としては３～４角で外を回すことがそこまで決定的な敗因にはならないと思う。結構緩んでいるわけだし。師走Ｓなんかでも感じたけど、自分の競馬に持ち込めないと少し脆いところはあるのかなと。

仁川ステークス(OP)２着

阪神ダ2000ｍ良 16頭１枠２番
2:04.3(+0.2) 61.3-62.8 H^1
12.4-11.3-11.9-13.5-12.2-12.3-12.7-12.6-12.4-12.8

仁川Ｓでは２着とまずまず。とはいえナムラアラシには内容的に完敗で、相手関係や時計・ラップ的にみても正直に言えば２着でも目立たない内容だった。1.5でかなりのハイ、中弛みからのＬ６最速のポテンシャル戦。前の馬には厳しいペースではあったし悪くはないけど完敗だったのは確か。

２番枠から好発を切って押して押して先行争い、外のスズカリバーが主張するので行かせて外を取りたかったが包まれ２列目のポケットで。道中も２列目の内で進めて前にスペースが生まれている状況、押しながら追走して３角に入っていく。３～４角でも２列目のポケットで進めながら４角でスペースがない状況で外目に誘導。序盤で追い出されてしぶとく食らいついて２列目、Ｌ１で前を捕えたが一気にナムラアラシに並ぶ間もなく交わされての完敗。

前目から６Ｆのロンスパだがコーナー地点では少し減速、ここで内目をうまく立ち回って直線外に出して祖４れなりには反応してきた。ただポテンシャルの違いをナムラアラシに見せられた格好だし、そこまで高く評価するのは危険かなという感じ。内で上手く我慢できたとか、芝スタートでスッとゲートから二の足がついていたとか、そういった阪神2000適性の高さはある程度見せたと思うしその辺は良い材料。

シリウスステークス2018への展望

名古屋大賞典も平安Ｓもどちらも入りがかなりゆったり入れている、後半型の競馬に特化しているというのは特徴としてはある。一方でハイペースだった仁川Ｓではやや苦労したし、ブラジルＣも出遅れが響いたとはいえややハイで動いていって甘くなったのも顕著。また師走Ｓでも外枠で平均ペースの中好位で進めつつも甘くなるのがかなり早かったし、正直ペース次第で結構崩れているのと、外を回して甘くなることが多い印象ではある。昨年武蔵野Ｓはハイペースではあったが12.2-12.7-12.0-11.6-11.9と中弛み顕著で息を入れてという形で要所の鋭さを引き出してきたし、加速性能自体は高い馬で基本的には後半勝負が合っていると思う。その点でも前走の平安Ｓは結構うまくいったなという感じで、今回もそれができるかどうかかな。阪神2000は前半は速くなるけど１～２角では息を入れやすいので、うまく主導権をとってレースをコントロールできれば。芝スタートは東京マイルでも問題ないし、むしろこっちの方が安定している。極端な内枠で外から速い馬にすっと入られると嫌だが、内から捌ける馬だしそこまで極端に嫌う材料でもないかな。不安定な馬ではあるがかみ合えば強いのは確か。後は相手関係。阪神2000巧者のナムラアラシは近走の内容が良くないのが引っかかるし、グレイトパールも前走で少し脆さを見せた面はあるし、仁川Ｓ勝ちもコスモカナディアン相手に少しだけ苦労していたからベストなのかは分からない。要所ですっと動ける強みを持っているし、息が入れば平均までなら問題ないと思うので、阪神2000は悪くないはず。前走の平安Ｓも最短距離をロスなく、ロンスパで上手く脚を使わせたとはいえ最後は少し離した面もあるからね。不安定な部分があるけど、パフォーマンスを上げてきているし軽視はできないかな。このシリウスステークスはパッと見た限りかなり難しい一戦になりそう。

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過去10年の傾向、人気馬の成績は、1人気[4.1.0.5]、2人気[1.5.0.4]、3人気[2.1.0.7]と上位人気馬が総崩れすることはないが、15年サクラゴスペル(11人気２着)、14年スノードラゴン(13人気１着)、13年マヤノリュウジン(15人気３着)、10年ウルトラファンタジー(10人気１着)など、伏兵の好走があり、ヒモ荒れの傾向。平均配当では馬連4590円、3連複1万9960円、3連単11万9800円と波乱になるケースが多い。

過去10年のステップレース別の成績ではセントウルＳ(4勝)、キーンランドＣ(2勝)、安田記念(1勝)、ＣＢＣ賞(1勝)、北九州記念(1勝)。前哨戦のセントウルＳが優勢。さらに3勝している牝馬の活躍が目立つ。年齢別の成績では４歳[3.2.5.18]、５歳[3.6.3.35]、６歳[3.0.1.32]、７歳上[1.2.0.37]となっており４～６歳馬が3勝しているが連対では５歳馬が9連対と一歩リードしている。

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