第66回 神戸新聞杯(GII)出走予定馬展望

日程：2018年9月23日(日)
コース：阪神芝外2400ｍ

予想用・出走予定馬一覧

エタリオウ（M.デムーロ騎手想定）

たかが１勝馬、されどただの１勝馬ではなくダービーでは強烈な末脚で後方から伸びて４着、エタリオウが神戸新聞杯に出走予定だ。青葉賞では好位からしぶとく伸びて２着もゴーフォザサミットに完敗、しかし本番のダービーでのインパクトはかなりのもの。鞍上にミルコを擁してここは２勝目を貪欲に求めていきたい。

強烈なＴＳ持続をダービーで見せてきたし、これで方向性は固まったかなと思う。青葉賞ではうまく権利をとってきたけど、やはりある程度早めの仕掛けの中で長くトップスピードを維持してくるタイプとみるべきかな。あんまり急かさないほうがいいタイプに感じる。今のこの馬ならダービー馬を相手にとなるここもチャンスはある。

青葉賞(GII)２着

東京芝2400ｍ良 18頭７枠15番
2:24.7(+0.3) 60.8-58.6 S^2
13.2-11.2-11.8-12.2-12.4-12.7-12.3-12.2-12.0-11.6-11.1-11.7

２走前の青葉賞２着から振り返る。パフォーマンス的にはダービーの方が上だと思うが一応２着のこちらを。ペースは見ての通りかなりのスロー、そこからＬ２最速戦でトップスピードを問われているが、ダービーとの違いはＬ３の地点でも11.6とまだ上がっていなかったことかな。緩い流れからのギアチェンジ面、トップスピードの質の高さを問われた一戦。

15番枠から五分には出てそこからある程度促しつつ好位につけていく形で進めていく。道中もダブルフラットの後ろでみるような感じ、ゴーフォザサミットの近くで３角に入っていく。３～４角でもペースが上がらないので凝縮するような感じの中で２列目外。序盤で追い出しを待っていてＬ２で追い出されてここで先頭列に並びかけるが少し外によれ気味で一気にゴーフォザサミットに交わされる。ラストも離されているが何とか踏ん張って２着は死守した。

追いすがってきたスーパーフェザーとはハナ差だったがこれで賞金も権利もとることができたのはかなり大きかったかな。ただこの時点ではよく２着に粘ったなというぐらいで、このパフォーマンスではダービーでどうこうとは正直思っていなかったかな。要所で加速が問われる流れ、あの位置で仕掛けを待って一気に加速というのが結果的に合ってなかったのかもしれない。

日本ダービー(GI)４着

東京2400ｍ良 18頭７枠14番
2:23.8(+0.2) 60.8-58.3 S^2
12.7-11.0-12.3-12.4-12.4-12.3-12.2-12.0-11.7-11.2-11.2-12.2

前走のダービーは４着だが内容的にはこちらの方が濃かった。４着といっても２着争いまでには食い込んできていたし、最後の伸び脚という点でも結構目立つものをみせたからね。ペースは青葉賞と同じだが違いはやはり仕掛けの形。レース全体でみてもＬ４で11.7、Ｌ３で11.2と最速タイのラップを踏んでいるように仕掛けが早く分散されていてエンジンをゆったりとかけやすい流れだったのが違うかな。それと、前半を捨てて完全に後半特化の競馬に持ち込んだのもある。

14番枠から出負け、無理はせずに後方で脚を残す選択をとる。道中も後方馬群の中でじっとする形、オウケンムーンの後ろぐらいで３角に入っていく。３～４角でも馬群の内目にシフトしてロスなく立ち回って直線で上手く中のスペースをとる。序盤で中団ぐらいに押し上げるとＬ２の地点で上手くゴーフォザサミットの後ろから外に持ち出して伸び始める。Ｌ１では外からじりじりと伸びて最後は２着争いに食い込み僅差の末の４着。

Ｌ３で中団ぐらい、そこからＬ２で外に誘導してから前との差は３馬身ぐらいあったところをほぼ１馬身ぐらいまで詰めているからね。Ｌ１の伸びも目立っているのはわかる。ゴーフォザサミットが伸びあぐねているところを外からズバッと来ているし、スローでもこれだけ顕著に後半勝負にシフトして、３～４角から加速して早くトップスピードに乗る中でしぶとく維持できている、またシンプルにＬ３－２の速いラップ地点でも伸びているので速いラップも青葉賞時以上に踏めていると思う。加速に脚を使うよりもゆったりと徐々にトップスピードに乗せてやった方がいいタイプかなと感じた。

ゆきやなぎ賞(５下)２着

阪神芝外2400ｍ良 10頭８枠10番
2:27.1(+0.1) 62.7-58.6 S^4
12.7-11.2-12.5-13.1-13.2-12.9-12.8-12.7-11.5-11.5-11.1-11.8

阪神2400ｍ戦ではゆきやなぎ賞でサトノワルキューレに完敗を喫した。先に抜け出したところを差される形。ペースは４秒近い超超スローでそこからの４Ｆ戦、Ｌ２最速でもう一段の脚を直線前半で問われた。まあ基本的には後半特化だし、Ｌ４で11.5なので末脚を出し切りやすい展開だったのは確かだろうと。

10番枠からやや出負け、そこから少し接触もあって序盤は掛かり気味なのをコントロールしつつ中団外につけてくる。向こう正面でも途中までは折り合いを意識していたが前との差が詰まってきて３角。３角で外からサトノワルキューレが上がってきたのでここで一気にペースアップ、その流れに乗ってサトノの内から抵抗、４角では大外に持ち出しながら仕掛ける形で先頭列に近いところで直線。序盤で追い出されて一気に抜け出し内によれつつもしっかりと先頭に立つ。ただ半馬身ほどのリードをＬ１でサトノワルキューレに捕え切られた。

内容としてはミルコが早めに突っ掛かったことで動かざるを得ない展開となって３～４角で大外からペースを引き上げつつ、ミルコのサトノワルキューレは逆にそこでこの馬よりは少し内を通してワンテンポ待つような競馬になっていた。Ｌ２最速でもう一段の脚を使ってきたけど、４角以降は終始大外からロスがあったというのもあって最後の甘さに響いたのかなという感じはある。シュナイデンなんかとの比較でみるとちょっと物足りない面もあるが、内容は勝ちに行ってロスがあったのも確か。それでもダービーとの比較でみるとダービーの方が明らかに上だったかな。その点ではこの時点よりもダービーの時点で成長を果たしてきている感はあると。

神戸新聞杯2018への展望

前哨戦だけど今回は結構いい条件が揃っていると思う。ミルコに替わることで仕掛けまでは我慢して仕掛けのポイントで思いっきり仕掛けると思う。また前にいるのがおそらく福永のワグネリアンという形。ワグネリアンを見ながらの競馬でもダービーの感じなら出来さえよければ戦えると思う。もちろんこちらとワグネリアン、仕上げに関してはワグネリアンは恐らく出るとしても菊花賞の後のことも考えていると思うし、前哨戦への意欲という点ではこちらの方が上だと思う。ミルコを用意したのもその辺だろう。ダービーだけ抜けてパフォーマンスが高いので信頼は起きにくい面もあるが、あれだけやれれば阪神の2400なら通用していい。エポカドーロやメイショウテッコウンがこの距離でどこまで引き上げてくるか、というのはあるんだけどスローならばやはり勝ち負けしてきていい馬だと思う。ダービーで見せたトップスピードの持続力は展開的にかみ合った面はあるがそれでも阪神2400を考えれば尊重したいかな。ステイゴールド産駒が強いコース、成長も感じるし重い印候補の一頭としておく。