第54回 新潟記念(GIII)出走予定馬展望

日程：2018年9月2日(日)
コース：新潟芝外2000ｍ

予想用・出走予定馬一覧

メートルダール（福永騎手想定）

昨年冬の中日新聞杯で嬉しい重賞初制覇も、今年はなかなか結果が出ていないメートルダールが新潟記念に出走予定だ。今年は金鯱賞、大阪杯と内容的にみてもあまり芳しくない結果が続いているだけに、ここは何としても末脚発揮し復活まで持って行きたい。

中日新聞杯はこの馬にとっては理想的な展開になったと思うし、そこでしっかりと鋭く伸びてきた。一方でここ２走はトップスピード面も問われていたはずだがコーナーでもある程度速いラップを要求されたのもあるか全然伸びなかった。この辺をどう考えるか。

中日新聞杯(GIII)１着

中京芝2000ｍ良 18頭７枠13番
1:59.3 60.7-58.6 S^2
12.5-10.8-12.7-12.6-12.1-12.2-12.1-11.6-11.2-11.5

３走前の中日新聞杯勝ちから振り返る。中京2000でこの時は顕著に高速馬場だった。ペースも遅く2.1とかなりのスロー。そこからの３Ｆ勝負でＬ２最速戦。４角下りから加速して直線序盤の上り坂が最速ということになる。まあトップスピード勝負といってしまっていいだろう。

13番枠から坂スタートでやや出負け、そこから無理せず中目に進路をとって中団で進めていく形。道中もスローの流れの中で中団馬群の外、無理せず楽に進めて３角へ。３～４角の下りでスーッと勢いをつけて３列目に取り付いて直線。序盤の最速地点ですっと伸びてほぼ先頭列まで押し上げる。Ｌ１で堂々突き抜けてミッキーロケットらを問題とせずの完勝だった。

まあこの展開のミッキーロケットははっきり言って大して強くないし、さらに言えばやや不調気味だった時。ロードヴァンドールを撃破できているのは意外と侮れないけど、この時は500万下牝馬限定戦と比較して流石に上回ってはいるけど…というレベルなのでその辺をどう考えるか。ラップ推移的にはＬ１で11.5とまとめているのは評価できるけど、ショウナンバッハ辺りでも上がり最速が出せているぐらいなのでそんなに高く評価するのは危険かもしれない。

金鯱賞(GII)９着

中京芝2000ｍ稍 ９頭２枠２番
2:02.9(+1.3) 63.0-58.6 S^4
13.3-11.9-13.1-12.9-11.8-12.4-12.0-11.4-11.2-11.6

２走前の金鯱賞では９着と同じ中京2000でも結果を出せなかった。さらに極端なスローで4.4と超超スロー、ラップ推移的にも２段階加速気味ではあるがそれでも３Ｆ勝負に近い。

２番枠からここでは好発を切って、それでも少し窮屈になって下がってしまう。最終的には後方で進めながら、向こう正面でスワーヴが仕掛けてペースが１段階上がった中でも後方外目で我慢。３～４角でサトノダイヤモンドの外からじわっと動いていくが加速していく過程の４角で置かれて結局サトノより一列後ろ。直線で追い出されての切れはイマイチ、最後まで良いところなくの完敗だった。

トップスピード戦で結果を出してきた馬なのでここで伸びあぐねたのは正直物足りないな、という感じ。もちろんトップスピード戦としてみるとスワーヴリチャードはかなり強敵だけど、それでもサトノダイヤモンドと比較して全くいいところがなかったし、正直もうちょっとやれてほしかった。ステイヤー的な２段階加速にはなったのでＬ６でペースが上がった時にそこで脚を使ってしまったのかもしれない。良いスタートを切りながらも後方になってしまったのはドスローを考えると難しい展開だったが、それでももうちょっと伸びてほしかった。

大阪杯(GI)９着

阪神芝内2000ｍ良 16頭８枠16番
1:59.3(+1.1) 61.1-57.1 S^4
12.8-11.3-12.4-12.4-12.2-11.8-11.2-11.1-11.4-11.6

前走の大阪杯もコーナー地点が最速という流れではあったがそれでも後半のＴＳ持続特化戦。速いラップを踏んでいた中で伸び自体は地味。ただ金鯱賞の時よりはマシだったかなと思う。

16番枠からやや出負けして無理せず中団やや後方ぐらいで進めていく。道中かなり緩い流れでもあり中団馬群の中目で我慢していたが先にスワーヴらが動いていったので仕掛けを待ちつつ３角。３角でも外目からミッキースワローの後ろをとって直線。序盤でそこからの伸びは地味、Ｌ１までじりじりと良いところなくの10着完敗。

まあ完敗ではあるが金鯱賞みたいに全くラストまで伸びてこないというような内容ではなかった。３～４角で速いラップを踏む中で外から追走する形になったのでロスもあったと思うし、レベル的にも明らかにここの方が高かったわけで、誤差の範囲だがいくらかマシにはなっているのかなと。ただし、やはりトップレベル相手にどうこう…というには武器が足りなかった。

2018新潟記念への展望

強敵がいないわけではないが、全体のレベルを考えるとかなり楽になるので、ここでまず復調のきっかけをつかめれば、という立ち位置。ただし中日新聞杯はトップスピード特化戦としてはレベルが微妙で、前述している通りミッキーロケットなんかはタフな馬場での基礎スピード勝負が合っているし、ロードヴァンドールももう少しロンスパ気味からのもう一段、という競馬がいい。あそこまで３Ｆ勝負だとそこまでトップスピードの質を持っていた馬がいなかった。今回はブラストワンピースが強敵になるし、それ以上のパフォーマンスかといわれると正直微妙。ブラストは毎日杯の内容がいいし、こちらはゲートもたまにいいスタートを切ることがあるが基本的には後ろから。ブラストの後ろから差すにはトップスピードの質はともかく持続力がそこまであるのか？は疑問。意外と基礎スピードはそれなりにあって、アメジストＳで強敵相手に完勝したのが58.8-59.5と平均ペースでのもの。このレベルまでくると前半からある程度ペースが上がった方がいいかもしれないね。新潟大賞典３着の実績もあるが、フルーキー辺りと互角では何とも言い難いし、現状強く狙うところまでというのは難しいかな。本来なら信頼度は高い条件だけど、出来がどうかというのもあるし追い切り次第。そこでの上積みがあれば別としても、穴馬も狙いたいので現時点では３着ヒモで押さえるかどうか…というラインかな。