第35回 エプソムカップ(GIII)出走予定馬展望

日程：2018年6月10日(日)
コース：東京1800ｍ

予想用・出走予定馬一覧

サトノアーサー（戸崎想定）

昨年クラシック路線では期待されながらも脇役の一頭、今年は洛陽ステークスを制して重賞制覇を狙うサトノアーサーがエプソムカップに出走予定。前走のメイステークスでは後方からそれなりに伸びてきての３着。休み明けを叩いて同じコースのエプソムカップ、同世代のライバルを蹴散らし重賞タイトルゲットだ。

意外と決め手勝負が合ってない感じはしていて、意外だったのはリゲルＳでレッドアンシェル相手に完敗だったことかな。前走のメイＳもそうでもなかったので、むしろ全体である程度流れたほうがいいのかも？というのは感じている。いずれにせよ後半勝負ではエンジンのかかりが悪い馬なので東京1800は悪くないと思うけど、前走の感じから結構上げてこないとダイワキャグニーを逆転というのは簡単ではないかも。

洛陽ステークス(OP)１着

京都芝外1600ｍ稍 12頭３枠３番
1:36.2 47.3-48.9 H^2
12.5-11.4-11.7-11.7-11.8-12.3-11.8-13.0

まずは洛陽Ｓ勝利から。これが結構意外というか、これまでのこの馬のイメージから考えるともう少し速いラップを問われた中で出し切って、という中で力の要る馬場での1.6とかなりのハイ。よどみなく進んでＬ２で11.8と再加速はしているがＬ１は13.0と消耗した。パワー型の基礎スピード戦。

３番枠から出負けして後方からの競馬となってしまう。道中も後方から徐々に前のスペースを詰めていって中団の内まで取りついて３角。３～４角でもシュウジの後ろ、内目から徐々に外目に誘導して直線。序盤で鮮やかに抜け出したグァンチャーレに対してジリジリでまだ３番手。Ｌ１で２馬身差をしっかりとしぶとく伸びて捕え切った。

判断が難しいところだが、力の要る馬場での基礎スピード戦でそこそこやれたし、Ｌ１でばて差したというのは良い材料かな。終始淡々とした流れ、力の要る馬場で速いラップを要求されない中でしぶとさを引き出せたしこのパターンで結果を出せたのは評価したいかな。

メイステークス(OP)３着

東京芝1800ｍ良 15頭５枠９番
1:45.8(+0.2) 46.1-47.1 M
12.8-10.9-10.9-11.5-12.4-12.5-11.5-11.4-11.7

ただ前走のメイＳはちょっと物足りなかった。休み明け初戦という仕上げではあったと思うが、ペースは１秒のややハイ、それでも中盤には緩みがあって直線ではある程度団子状態。悪くない中でいまいち末脚が発揮できなかった感じ。

９番枠からやや出負けして無理はせずに控えて後方。３角までは前がある程度飛ばして縦長、という中でダイワキャグニーを目標にその後ろで３角に入っていく。３～４角で前がペースダウン、後方外からダイワは内、こちらは外を選択しながら前を向いて直線。序盤で追い出されるが伸びが地味。そのままＬ２の坂の上りでもいまいち、それでもここでようやくが差が詰まりだす。Ｌ１では前のダイワキャグニーとの差はつまらないものの３着にはなだれ込んだ。

意外にはじけなかったなという感じ。３～４角でも緩い中で外から前を向いて直線に入ってきたのでもうちょっとＬ３地点での伸びが欲しかった。それがなかったし、Ｌ２でようやく他との差は詰めてきたけどダイワキャグニーとの差は詰まってこなかった。Ｌ１も外を回した面はあるにせよ伸びあぐねた印象で、正直あれ？って感じだった。府中で加速していく展開は微妙かなとは思っていたが、展開自体悪くはなかったのにもうちょっとＬ３辺りから伸びてくれても良かったかなあ。休み明けとはいえ同じくたたき台だったダイワキャグニーに負けているし、これはあまりいい材料ではないかなと。

リゲルステークス(OP)２着

阪神芝外1600ｍ良 13頭６枠８番
1:33.4(+0.2) 47.0-46.2 S^1
12.5-11.0-11.6-11.9-12.1-11.1-11.1-11.9

前走のメイＳもだが個人的に気に入らなかったのがこのリゲルＳの２着。確かにレッドアンシェルはうまく乗っていたと思うが、それでも完敗になってしまうような悪い展開とまでは思わなかった。ペースはややスロー、３角辺りで少し緩んでそこからＬ３の４角地点で11.1と最速タイ。ここでのロスはある程度響いているにせよ、重賞で勝負ということを考えるとＬ１では来てくれないとな…というのが率直な感想。

８番枠からやや出負け、促しつつある程度追走して中団の後ろぐらいでは進めていく。３～４角でも中団の外で進めてファンディーナの後ろから直線。序盤でそこからじりじりとしか伸びずに３列目。Ｌ１で流石にそれなりには来るが、あくまでそれなり。レッドアンシェルには決定的とはいかない２着争いを何とか制したという程度だった。

この馬の場合これまでの評価のポイントはＴＳ持続だったと思うし、毎日杯の２着を評価したのも結局はＬ１までしぶとく伸びてきたところ。エンジンのかかりは阪神の外回り、いわゆる下り坂加速でも遅いぐらいなので何とも。ただキセキとの比較でみても神戸新聞杯で見劣ったりと、正直３歳秋以降の成長をあまり感じないのが本音。

2018エプソムカップへの展望

ダイワキャグニーが崩しにくい以上、人気上位の何かを削る必要はあるがこの馬を切るだけの材料は結構そろっている。ペース自体は速くても良いが、エプソムＣだと良馬場ではハイペースまで入るのはまず難しい。ゲートも基礎スピードもダイワキャグニーが上だし、そこからのＴＳ持続勝負でも前走のメイＳで良さを見せられず、総合的にみれば結構な差を見せられた形になる。今回は相手も手ごわくダイワキャグニーも勝ち切れるかどうかという点はでてくるぐらいの厄介なメンバー構成。その中で決定的な武器がない、ゲートが拙いし反応が良くない、Ｌ１のＴＳ持続もこのレベルでは圧倒できるものではない。ダイワの後ろから差すイメージがわきにくいかな。あとは枠の加減で多少前後するし、内で包まれてもマイネルミラノがいるので仕掛けは早くなりそう。外から動くより内でじっとしたほうがまだチャンスはあるかもしれない。それでも展開の恩恵が必要で、人気を考えると積極的には狙いたくない。ただし、雨が降って顕著に時計が掛かりだせば少し評価を上げたいかな。現状決め手勝負だけで足りる馬ではないと思っている。３着ベースにしつつこの馬に先着できそうな穴馬を狙っていきたいかな。

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