第85回 日本ダービー(GI)出走予定馬展望

日程：2018年5月27日(日)
コース：東京芝2400ｍ

予想用・出走予定馬一覧

ジェネラーレウーノ（田辺確定）

京成杯では先行策から正攻法で捻じ伏せての勝利、皐月賞では果敢に攻める競馬でハイペースで３着に粘ったジェネラーレウーノが日本ダービーに出走予定だ。距離を延ばして府中の2400ｍ、長い直線を前に皐月賞同様強気の競馬で活路を見出したい。

厳しい流れの中で基礎スピードを活かしてここまで台頭してきた。スローでも葉牡丹賞でシャルドネゴールド相手にやれているが、ここ２走とのパフォーマンス比較で考えても正直2400への延長があまりプラスに働くとは思わないかな。あとは外枠を引いたので思い切って前目でレースを進めて後続の脚を使わせてどこまでか。

京成杯(GIII)１着

中山芝内2000ｍ良 15頭８枠15番
2:01.2 59.7-61.5 H^2
12.5-10.7-12.2-11.8-12.5-12.4-12.1-12.5-12.3-12.2

まずは京成杯から振り返る。年始の馬場で時計も掛かっていた状況。ペースはかなりのハイでラップ推移的にもよどみは小さく後半は終始12秒台での流れながらＬ１まで12.2と大きく落とさず振り切った。高い基礎スピードをこの時点でも見せていたかなと。

15番枠から好発を切って思い切って先行策、大外８枠でも楽に番手まで押し上げていく。道中も逃げるコスモイグナーツから少し離れた番手で進めて３角。３～４角でも最内で前のスペースを保ちつつロスなく立ち回って直線で外。序盤で堂々先頭に躍り出ると、Ｌ１で襲い掛かってくるコズミックフォースの追撃を振り切った。

このコズミックフォースがプリンシパルＳでも流れた中で強い競馬をしているように、割と中距離的な競馬の中で強い競馬をしてきたかなと。特に大外枠からでもこの流れで楽にハナを意識できる出足を見せたし、そこから控えて番手で実質的にレースを支配ということもできた。基礎スピードの高さも証明したしこういう力の要る馬場で後続の脚を削ぐパターンで強さを見せてきたかなと。

皐月賞(GI)３着

中山芝内2000ｍ稍 16頭５枠10番
2:01.4(+0.6) 59.2-61.6 H^2
12.6-11.0-11.9-11.5-12.2-11.9-12.4-12.4-12.7-12.2

この皐月賞は前３頭とエポカドーロ以降では全く違う競馬になっている。前３頭はレースラップに近い競馬で基礎スピード特化。４番手以降は実質ややスロー～かなりのスローの間ぐらいというイメージ。この馬は前３頭の中にいたのでもちろん基礎スピードで勝負した形。

10番枠からまずまずのスタートから二の足良くすっと先頭列。そこから様子を見ながら進めていたが前の流れに入っていって２番手でまずは進めていく。１～２角で外のジュンヴァルロが絡んできたので少し控えるがそれでも前３頭の中目で進めて３角では再び２番手で前のアイトーンを追いかける。３～４角では手が動いてアイトーンに食らいつきながらだが差が詰まらないまま直線。序盤でアイトーンとの差が１馬身ちょっと、それを捕えて先頭に立つがＬ１で外から一気にエポカドーロに交わされる。最後は下がって外差し勢に吸収されるも何とか残して３着。

高い基礎スピードで勝負していったが後半型の競馬に完敗だった。この馬が出せる時計をたたき出してのものになるし、後続は前半は無理せず後半勝負の中で楽に自身の時計を上回ってきた。2000でこれまでこの馬が見せてきていた基礎スピードを見せてのものだし、それで完敗を喫したとなると個人的にはダービーではちょっと難しいかなという印象だったかな。まあスローでコントロールしてもある程度ならやれているけど、府中だと速いラップを要求されるしね。

葉牡丹賞(５下)１着

中山芝内2000ｍ良 ９頭６枠６番
2:01.4 62.0-59.4 S^3
12.6-11.5-12.3-12.7-12.9-12.4-12.0-11.7-11.3-12.0

葉牡丹賞が超スローからのＬ２最速戦。悪くはなかったし相手もシャルドネゴールドなのでまずまずのレベルだが、マイネルファンロンとの比較だと物足りないかなあという感じはあると。

６番枠からまずまずのスタート、押してスッとハナを取り切る。そこからはしっかりとペースをコントロールしながらスローだが、２角辺りでは少し掛かり気味な感じで進めていく。向こう正面でも掛かっているというより口向きが悪くてふらふらしながら走って３角。３～４角でも楽な感じで進めつつ４角でも少し内に手綱を引っ張りながら直線。序盤で追い出されてからの反応はいまいちでマイネルファンロンに並ばれる。Ｌ１で振り切ったところに今度は外からシャルドネゴールドに決定的に詰められるが何とかハナ差退けた。

スローでコントロールしようとしていたが少し口向きが悪くてパトロールを見てもふらついていた。気性的に少しスピードが勝っている感じはあるし、前半のコントロールをして後半加速が問われる中での反応がそこまでよくなかったことを考えると、やはりこのパターンよりもここ２走のようにある程度タイトな競馬にしていくのがベストだろうと。

2018日本ダービーへの展望

ここ２走が力の要る馬場の中山である程度ペースを引き上げる競馬の中で後続の末脚をうまく削ぐ競馬で良さが出た感はある。それでも皐月賞のレベルになるとそれが難しく、後ろから離れた位置でこちらは淡々としたペースを刻みながらもタイムトライアルで見劣った。こうなってしまうとさらに距離延長で高速馬場でとなると後続に脚を使わせるというところまで持って行くのはなかなか難しいかもしれない。少なくとも基礎スピード面でかなり高いレベルのものを見せながら皐月賞で後半型の競馬で先着を許した、トップスピードの質もある程度のレベルにあるサンリヴァルより上位というのは難しいとみている。あとは他との比較だが、ダノンプレミアムが復帰してきたのもある。基礎スピードがかなり高いレベルにあってコントロールもできるエポカドーロとの比較ではこちらもトップスピードの質が足りないので優位性が作れないだろう。皐月賞組の中でもここまで基礎スピード色が強いタイプでギアの上げ下げの上手さをそこまで感じない。また鋭く脚を使えないとなると簡単ではないだろう。あとは淡々と刻んでどこまで楽に行かせてもらえるか。楽に番手でコントロールしたとしてもトップスピード戦では決め手で見劣るだろうし…あとは追い切りは良かったと思うのでそこでどれだけ粘れるか。現時点では馬券としては手を出さないつもり。

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