2019/02/02
2018アンタレスステークスの出走予定馬
第23回 アンタレスステークス(GIII) 阪神ダ1800m
日程:2018年4月15日(日)
予想用・出走予定馬一覧
グレイトパール(川田想定)
ダートに矛先を向けてから破竹の5連勝で昨年平安ステークスを制したグレイトパールがアンタレスステークスに出走予定だ。ダノンプレミアムの皐月賞回避をはじめ渦中の中内田厩舎、こちらの方は何としても落としたくない一戦だろう。もちろん骨折明けでまずはしっかりと走れるかが肝要、ダノン回避で無念の川田が仁川で意地の騎乗をみせられるか。
強いのは間違いないが、危うさもないとは言えない。例えば前走平安Sなんかは出足はいまいちだったし終始押して押してでエンジンをかけてしまって出し切って圧倒したが内枠で包まれたら?とかそう言う不安はある。また京都の下りで勢いをつけるのが合っている印象で、仁川Sのパフォーマンスから休み明けも踏まえて絶対的存在とまで言えるかどうか、しっかりとみておく必要があるかなと。
平安S(GIII)1着
京都ダ1900m良 16頭5枠9番
1:55.7 47.2-50.4 H^3
6.9-10.6-11.1-12.5-12.1-12.1-12.4-12.5-12.6-12.9
前走の平安S勝ちから振り返る。正直圧巻のパフォーマンスで、このパターンでも強いのかどうかが個人的にはカギだったが圧倒された。まさに満額回答というやつで、これには鳥肌が立ったかな。京都で比較的時計が出やすいダートではあったが、ペースは見ての通りで3.2の超ハイと流れているしラップ推移をみても淀みがほとんどない。その流れの中で一頭だけ向こう正面で動いてついていってねじ伏せ切ったのは圧巻というほかない。
9番枠からやや出負け、そこから促しながら追走だが序盤は良いポジションを取れないままで終始促していく感じで入っていく。向こう正面でも前がペースを落としているというわけではないのだが、ここで中団外から鞍上も終始促しながら押し上げてじわっと押し上げ3角手前では2列目の外に取り付いていく。3~4角ではそのまま前を追いかけながら2頭分ぐらい外を回しつつ、4角では単独の2番手でケイティブレイブを捕えにかかる。序盤でケイティも一足を使おうとするのだがこれをねじ伏せあっさり先頭。脚を残していたクリソライトが直線猛然と伸びてきたがこれは2番手争いを制すのみ、4馬身差の圧勝だった。
終始促しながらでハイペースの流れに苦しんでいたように見えたが何の、問題なく最後までばてずに突き抜け切った。ゲートやテンの速さを含めたポジショニングでは見劣ったものの3角まで終始促しながらでも押し上げていったように前半の基礎スピード面に関しては大幅に上げてきたといえる。まあもちろん課題が残るレースではあったが素材面、基礎スピードとポテンシャルを総合的にみて判断すれば圧倒していたといっていいと思う。
仁川ステークス(OP)1着
阪神ダ2000m良 9頭7枠7番
2:03.4 62.5-60.9 S^2
12.6-11.8-11.5-14.0-12.6-12.6-12.2-12.0-11.9-12.2
一方で5連勝の中で一番危なかったのはおそらくこの仁川S。もちろんこの一戦も高く評価できるが、スローからの後半2段階加速的競馬になった時に、想像以上にコスモカナディアンが手ごわかった。もちろんこのコスモが東海Sで5Fのロンスパ的競馬で良さが出ているように意外と強かったと思っているが、今回もコスモは出てくるしここは当然カギになる。
7番枠から五分のスタート、そこからある程度促して2列目での競馬となる。2角で強烈に緩む流れの中で2列目の外で仕掛けを待ちつつ、向こう正面では1段階目の加速の流れで促しながら前を追走して3角。3~4角では後ろの追い出しを待つ余裕で馬なりで楽に先頭列に取り付いて直線。序盤で追い出しを待っているが外からきたコスモカナディアンに食らいつかれる。ラストまで必死に追って差を詰めさせずに完勝ではあったが一瞬ひやりとさせる競馬だった。
これは後半型の競馬でポテンシャルを引き出す形でコスモカナディアンが強い、という可能性が高いと思うのでそこまで悲観はしていない。東海Sではテイエムジンソクに食らいついていたからね。1800路線ではテイエムジンソクはトップレベルの馬だし、それと比較すればパフォーマンス的には高い。何せ全体的には低レベルといっても3着以下を9馬身もぶっちぎるというのはなかなかオープンクラスではできない芸当。後半のポテンシャル戦になったとしても強いのは言うまでもないだろう。また阪神特有の急な3角入りと、4角出口をしっかりとコーナリングできていたのも好印象かな。
初夢ステークス(16下)1着
京都ダ1900m良 15頭3枠5番
1:58.2 50.4-48.5 S^2
7.0-11.4-12.2-13.4-12.8-12.9-12.4-12.0-12.0-12.1
3走前の初夢Sも強かったし、結局全部強い。ペースは概算だが1.9でかなりのスロー、ラップ推移的にみても3F勝負に近い感じでL1まで12.1と落ちていないし破った相手がテイエムジンソクであると。まあもちろんテイエムジンソクはある程度厳しい流れのほうが良さが出ていたのはあるので何ともだが、ナムラアラシをここでは問題なく圧倒しているのは事実。
5番枠から五分のスタート、二の足があまりよくないので中団でという入り方となる。1角手前とただ早い段階で外を確保し、そこからは前を向いて押し上げていく意識で向こう正面も進めつつ3角に入っていく。3角の下りで外から勢いに乗って押し上げていきながら4角では6棟分ぐらい外を回す形でも問題なく押し上げ切って先頭列に近い位置で直線。序盤でしぶとく伸びてテイエムに並びかける。L1でも落とさずにテイエムとの差を広げての完勝だった。
後半のポテンシャルが段違い。3~4角でのロスだが、4角地点ではすでに12.0と最速ラップに入っているわけでここでのロスが小さいはずがないのだが、それでもL1まで12.1と落とさない中でしっかりと抜け出した。テイエムジンソクとの比較でみても余力を持てて後半出し切ってしまえば力が違う、というところだが仮にテイエムが1900を飛ばして進めた場合どうなるかはちょっとわからないかなと。いずれにせよ現役トップレベルでの話になる。
2018アンタレスステークスへの展望
端的に言えば素材だけ見ればGI級なのはもう間違いない。ペースが上がった平安Sでも一頭だけ向こう正面で緩みもないのに押し上げてそのままねじ伏せるとかはチートレベルだし、スローでコーナー地点から速いラップを問われても後半のポテンシャル面のえげつなさで3~4角で外々ぶん回しても押し上げられるし最後まで伸びる。ただし、細かな部分での不安がある。一つはやはり包まれてキックバックを受けてどうなのか。これに関してはほぼ未知数で、500万下を勝った時も縦長になったので内枠からでも2角過ぎでは外に出せて3角では番手外。まず一つ不安があるのはこれ。二つ目は京都での動きの良さというのはやっぱり坂の下りで勢いをつけて入っているという点にあると思うので、仁川Sも悪くないがやはり内で包まれて器用に動けるかどうか。これは2つとも微妙に違うが包まれてしまうとリスクがある、という点では同じだと思う。最後にこれを誘発しかねない出足の鈍さ。ゲートは得意ではないし、二の足も遅い。良い位置を取れないうちに包まれてというのは厄介な材料だろう。ポテンシャルは非凡でもそれを出し切れないような位置取りになると要所で置かれるリスクというのは3角入り、4角出口の角度がきついコースだとどうか?。出し切れればこれまでのパフォーマンスからもこのメンツなら勝負になるのは間違いないレベル。というか勝手くれないと困る。外目の枠で1~2角のゆるみで外から取りついて向こう正面で好位外ぐらいまで押し上げてしまえれば違いを見せつけてくれるんじゃないかなと。まあ枠次第で考えたいけど、外目の枠なら休み明けでも逆らえないという感じかな。内枠なら運び方を間違えると危うさも出てくる。
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