競馬をやって何が悪い。〜予想は敗因分析から〜

菊花賞の出走予定馬展望が中心!今週あの人気馬はなぜ負けたのか? ラップとレース映像をリンクさせた詳細な敗因分析から競馬の真髄に迫る。 敗因分析できれば次買うべき馬が解る。競馬予想は回顧から始まる。

大阪杯 2018 出走予定馬:ペルシアンナイト&福永確定

time 2018/03/29

大阪杯 2018 出走予定馬:ペルシアンナイト&福永確定

大阪杯の出走予定馬展望

第62回 大阪杯(GI)

日程2018年4月1日()

コース阪神芝内2000m

予想用・出走予定馬一覧

ペルシアンナイト(福永確定)

クラシックでは皐月賞で2着も届かず、秋にマイルチャンピオンシップを制してGI馬となったペルシアンナイトが大阪杯に出走予定だ。マイルで結果を出して期待をされた今年初戦の中山記念では5着と期待を裏切った。今回は皐月賞と同じ2000mの舞台でその再戦というメンバーにキタサンブラックのライバルたちがずらり。福永とのコンビで逆襲となるか。

皐月賞ではかなり完璧に近い競馬をしてきて2着だと思っている。マイルチャンピオンシップの場合は馬場がタフな中で想像以上に末脚を爆発させてきたが、実質スローの中山記念ではそのスタンスでは不発。基礎スピードをある程度問われた方がいいと思うが、皐月賞の競馬を考えるとアルアイン、ダンビュライトの方を評価したいかな。

マイルチャンピオンシップ(GI)1着

京都芝外1600m稍 18頭8枠18番
1:33.8 46.7-47.1 M
12.2-10.8-11.6-12.1-11.9-11.5-11.6-12.1

2走前のマイルCSではエアスピネルを最後の最後に捕えるという形でGI初制覇を果たした。ペースは平均で流れていたが馬場も少し時計が掛かっていた中で中盤は12.1-11.9と少し緩んでのL3最速戦。速いラップをそこまで要求されなかったが仕掛けが早かったので比較的出し切りやすい展開だった。この馬の場合は前半で全く無理をしなかったのでかなりスローバランスだが、この馬場でこれだけはじけたのは意外だったかなと。

18番枠からここではまずまずのスタートを切っていたが無理せずに下げて後方で勝負をかける。道中もかなり後ろで進めていたが3角手前辺りから前がペースを落としてくる中で後方馬群の中でやや掛かり気味。3~4角で馬群が凝縮してくる中でも内目で我慢してロスなく立ち回って後方で直線。序盤で馬場の真ん中のスペースからうまくエアスピネルの後ろまで持ってくる。L1で2馬身差あった差を一気に詰めてエアスピネルを撃破した。

相手も手ごわかったと思うんだが、ここまで後半特化に持ち込んで長く脚を維持してきたという点でも意外だった。うまくミルコが進路をエアスピネルまで持って行ったというのはあるんだが、それでも後半特化で後半のポテンシャルを爆発させてここまで伸びるとは、というのが率直な感想。ただやはりこのレースでもいえるのはペース全体は流れていて、この流れに前半でついて行った馬にとっては脚を使わされていたという面はある。

中山記念(GII)5着

中山芝内1800m良 10頭4枠4番
1:47.9(+0.3) 47.7-48.4 M
12.8-11.7-11.7-11.5-11.5-11.8-12.2-11.9-12.5

ただ前走の中山記念では届かなかった。このレースは全体で見れば平均で流れているんだが、これは単騎で離して進めた2頭のもので、離れた3番手では49秒ぐらいの入り。そこからさらに後方になるのでいくら何でも後方過ぎたと思う。そこから向こう正面でも特に動けずに3角以降ウインブライトが差を詰めてペースを引き上げてからの進出で、ミルコらしからぬミス騎乗だった。

4番枠から出負けして後方からの競馬を余儀なくされる。m前が離して逃げる状態、離れた3番手以降から見ても後方でじっとしていてと何もできないまま3角。3角以降はウインブライトも動いて前との差を詰めていくロンスパの流れで後手、外々をぶん回して最後方列で直線。序盤で追い出されるが伸びは地味、L1でようやく外から差し込んでここではさすがに一番いい脚を見せたものの5着までだった。

いくら何でも後ろ過ぎた。ウインブライトの位置でもかなりのスローのバランスなので、さすがにあの位置で後半特化で突き抜けるほどのポテンシャルは持っていなかったと思う。出し切ることはある程度できた展開だが、それでもL1で伸びてきていたように後半のポテンシャルは結構いいものを持っていると思う。ただ、やはり前半ある程度流れて前の馬が脚を使ったという前提がないと、スローロンスパで正攻法で捕えるところまでにはいかないかなと。

皐月賞(GI)2着

中山芝内2000m良 18頭4枠7番
1:57.8(+0.0) 59.0-58.8 M
12.1-10.8-12.2-11.7-12.2-12.4-11.9-11.4-11.4-11.7

今回の大阪杯でポイントになる皐月賞では2着と健闘した。超高速馬場でペースは平均だが中盤少し緩みがあってここが大体向こう正面となる。このゆるみの地点でうまく押し上げることができたのとL3最速で4角地点での立ち回りが問われた中で完璧にかみ合わせたなという一戦だった。

7番枠から五分に出てそこから無理はせずに控えて中団馬群の中でまずは入っていく。向こう正面で前が緩めて団子状態になった中でうまく内のスペースを突いて押し上げて好位で3角。3~4角でも好位の最内で我慢しながらダンビュライトの内で進め、4角で接触しつつもうまく内を立ち回って直線。序盤でそこからすっと内をさばいて一旦先頭に立つのだが、L1でアルアインの追撃を食らって2着惜敗だった。

完璧に運びきったし、向こう正面での押し上げ、3~4角の最内、スムーズな直線での進路取りとこれ以上なかった。アルアインにこれで敗れたのはちょっと物足りない要素だが、ダンビュライト、スワーヴリチャードとここでも上位の存在となる各馬を撃破しているのは確か。ただこの皐月賞でもいえるのはやはり全体がある程度流れていたということ。その流れの中で前半無理をしない、後半型が脚をなくす中でこの馬はしっかりと脚を使ってきた。また3~4角でペースが上がっていく中で内でも立ち回ってこれたのでコーナリングでの器用さは結構あるはず。この辺りはマイルCSでも見せていたのかなと。

2018大阪杯への展望

素材的にトップレベルかといわれると個人的にはそこは疑問がある。3~4角で動いていく形になる大阪杯というのは条件的にも良いと思うが、マルターズアポジーが回避したことで全体のペースを引き上げて進めたい逃げ馬が不在となる。ヤマカツライデン辺りが厳しい流れでレースを作ってくれればいいが、前半スローからの後半勝負ではトップスピードの質、持続力で正直ちょっと足りないかなと。それは富士Sなんかでも見せているし、あくまで前半もある程度流れ、後半早めにスパートしてコーナー地点で分散する形がベストだと思う。ペースが上がった中で内での立ち回りがうまいわけだし、内枠を引けばとりあえず面白い。そのうえで前半から流れたときは皐月賞馬のアルアイン、強い競馬のダンビュライトが厄介になるし、このあたりとの比較になってくるかな。内枠を引けばアルアインの運び方次第では逆転のチャンスもある。ひとまず皐月賞は正当に評価すべきだと思うので、この条件で軽視はしたくないかな。連下では狙いたい。

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