マーチステークスの出走予定馬展望

第25回 マーチステークス(GIII)

日程：2018年3月25日(日)

コース：阪神芝外1800ｍ

予想用・出走予定馬一覧

アルタイル（田中勝）

タフな流れのバテ差しで台頭、ポルックスステークスでは強敵を撃破したアルタイルがマーチステークスに出走予定だ。前走ポルックスステークスではここでも人気の一角となるセンチュリオンらをまとめて差し切る強烈な末脚を披露。厳しい流れの中でも末脚を引き出せる魅力を前面に出して重賞も掻っ攫えるか。

57kgというハンデは厳しいところだが、条件的にはマッチしている。厳しい流れの中でのバテ差しが身上でトップレベルでも基礎スピードで見劣って差し損ねることはあってもばてる感じはない。福島民友Ｃでは完敗したが中山1800ならディアデルレイ相手でも面白いかも。

ポルックスＳ(OP)１着

中山ダ1800ｍ良 16頭１枠２番
1:52.4 49.3-50.8 H^1
12.7-11.4-12.5-12.7-12.3-12.1-12.4-12.9-13.4

前走のポルックスＳは強敵相手に問答無用、という感じの圧倒的な競馬だった。ペースは1.5でかなりのハイに肉薄、ラップ推移的にはＬ４最速で仕掛けも早く前半の基礎スピードを高いレベルで問われたうえでの後半のポテンシャル勝負となった。

２番枠からまずまずのスタートを切っていたが促しつつも前には行けず、前半で無理をせずに中団馬群の内目で進める。向こう正面でも前が引き離し気味に進める中で中団の内で進めながら３角。３角地点最速という流れでここで最内をロスなく立ち回って好位列に押し上げる。４角でそこから外に持ち出して３列目で直線。序盤でしぶとく伸びて２列目に近いところまで来る。Ｌ１でバテ差しズドンとラインルーフを撃破した。

まあ噛み合った面は多分にあるんだが、それでもハイペースの流れを中団で追走しながら最速地点の３角でロスなく立ち回りつつ４角以降の減速ラップで外からジリジリと最後までばてずに差し切った。これまでの内容からもエンジンがかかってからの減速地点での踏ん張り、ポテンシャルに関しては高いレベルのものを見せるようになっていて、３歳時とはタイプが別の馬になっている。ハイペースでのバテ差し馬に変わってきたかな。ロスがあったとはいえセンチュリオンを楽に撃破したのは評価したいところ。ただ終始右手前で直線は走っていたのでここは気がかりな面かなと。

福島民友カップ(OP)１着

福島ダ1700ｍ良 14頭８枠13番
1:45.5 48.8-50.0 H^1
6.8-11.0-12.0-12.7-12.6-12.3-12.6-12.4-12.7

福島民友カップでは外から勝ちに行く形になったが届かず、ディアデルレイに敗れたがそれでも強い競馬だったと思う。1.2でハイペース、ラップ推移的には少し息が入ってからのＬ４最速戦。スパイラルカーブで３角が緩やかな分ここでペースが上がってロスが、という形にはなっていると。

13番枠からやや出負け、そこから挟まれたので結果的に後方からの競馬となってしまう。１～２角でもハイペースの流れで外々を回しながら向こう正面。ここでも後方外で我慢しつつ３角を迎える。３角で外から勝負に行くディアデルレイの２列後ろから外々を回して直線。序盤で中団列からしぶとく伸びて好位列まで、Ｌ１でもう一段伸びたかったがここで少し甘くなって最後は外からブライトアイディアに差し切られた。ここでは外枠でもあったし前半で不利を受けて後ろからになってしまった、１～２角のロスもあったし３～４角もロスが大きかった。まあブライトアイディアには後ろから差されているからその辺りは少し微妙なところだが、全般的に1700ではちょっと忙しかったかなという感じはある。マリーンＳでもテイエムジンソクに圧勝されたが後方で進める形から脚は使うけど前半がネックとなっている感じだった。小回りの1700だと基礎スピードタイプに押し切られてしまう感覚かな。

師走ステークス(OP)８着

中山ダ1800ｍ良 16頭５枠９番
1:52.9(+0.9) 49.7-49.7 M
12.6-11.6-12.6-12.9-12.6-12.6-12.3-12.1-12.7

２走前の師走Ｓでは1800ｍ戦で平均にコントロールされて４角～直線前半で加速していく過程となっている。Ｌ２最速12.1と力の要る馬場でそこそこ速いラップを問われた。

９番枠から五分のスタート、そこから促しつつ好位を確保していく。向こう正面では好位の内目で脚を残せる形だがここでペースが上がらず団子状態で３角に。３～４角でも好位の内内でスペースを見つけながら４角で追い出して直線で外と結構悪くない入り方。序盤で追い出されるが伸びあぐねる。最後まで右手前を換えずに伸びあぐねての８着完敗だった。

ここでも終始右手前で走っていて要所で良い感じで直線を向けているのに反応できずに伸び切れなかった。右回りで加速していくというのがあまり得意ではないのかもしれないなと。左回りのＢＳＮ賞ではしっかりと手前を換えて最後まで伸びてきていたし直線入りでも動けていたからね。ロンスパのポテンシャル戦なら気にならないが、加速していく競馬になるといい脚を使えずに苦しんでいる感じはある。

2018マーチステークスへの展望

昨年のマーチステークスでも厳しい流れの中で差し込んできているし、基礎スピードも高い上でポテンシャルが高い。1800ｍ戦なら基礎スピードだけで押し切られないと思うし、ハイペースに上がり切れば最後まで脚を使ってくるというのは魅力。昨年でも外目を回してのロスもあったしＬ１の伸びはディアデルとの差を詰めるレベルだったからね。対ディアデルでのハンデは無くなるが流れてしまえば適性的な不安は少ないのかなと。ただ師走Ｓが不満だったように、コントロールされて３～４角で加速して行く形だと右回りで右手前しか使わない傾向のこの馬だとスムーズに動けずに伸び切れないのかもしれない。今回は多分流れるメンバーだと思うのでそこはあまり気にしないでおきたいが、馬券的にはディアデルレイとの比較でも噛み合えばチャンスはある一頭だと思う。枠次第だが連下では押さえたいかな。

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