フラワーカップ 2018 出走予定馬：カンタービレ＆M.デムーロ

第32回 フラワーカップ(GIII)

日程：2018年3月17日(土)
コース：中山芝内1800ｍ

予想用・出走予定馬一覧

カンタービレ（M.デムーロ）

未勝利を勝ち上がるのに３戦を擁したものの前走完勝で勢いづいたカンタービレがフラワーカップに出走予定だ。新馬戦、２戦目と２着も接戦でのもの、前走の未勝利戦は順当に勝ち上がってようやく軌道に乗った。初めての関東遠征でもあり不安は当然あるが、ミルコ先輩の指揮で歌うように軽やかに走り抜けたい。

新馬戦も未勝利戦も接戦を落とす形だが相手も結構強かったと思うし、前走は距離を延ばしてゆったり入ってＬ１最速ラップで突き抜けてきた。前走の感じなら距離は1800以上あってもいいと思うし今回の条件は良さそう。

新馬戦２着

阪神芝外1600ｍ 13頭５枠６番
1:36.6(+0.0) 49.5-47.1 S^2
12.8-11.3-12.6-12.8-12.6-11.7-11.4-11.4

３走前の新馬戦２着から振り返る。阪神のマイル戦でペースは2.4とかなりのスロー。ラップ推移的に見ても３Ｆ勝負だがＬ１が落ちていない中で２頭のマッチレースの末接戦を落とした形。

６番枠から五分のスタート、そこから二の足良く楽に先行して２列目の内々まで持って行く。道中前に壁を作るところまでいかずに３角で下げてここで２列目のポケットにという流れ、４角でも２列目で前に壁の状況から仕掛けを待って直線。序盤で進路を最内に取ろうとするが前の馬が内に切り込んだので少しブレーキを踏むも立て直してスッと先頭。Ｌ１で抜け出したところに一気にダイアトニックに並ばれて最後は接戦で競り落とされた。

４角出口から直線で進路を最内に切って、そこから立て直してＬ１で抜け出す形になっている。ただＬ１ではほぼ先頭列にいたので11.4はこの馬のラップ通りといっていいと思うし、多分Ｌ２で11.1～2というところかなと。待たされながら直線に入ったし進路を切り替える形になったがそれでもすぐに反応して伸びてきていたのは器用さという点では良い材料。ダイアトニックが500万下戦でハーレムラインに完敗だったが流れてのものだし、ハーレムラインはかなり強いと思う。全体的には微妙だがこの上位２頭はある程度高いレベルにあるんじゃないかなと。高速馬場で上がり自体は平凡に映るが直線入りの感じとＬ１の11.4という点は評価できる材料。内をつけて抜け出せていたら違った結果だったと思う。

未勝利２着

京都芝内1600ｍ良 16頭３枠５番
1:34.5(0.0) 46.5-48.0 H^1
12.5-10.7-11.2-12.1-12.2-12.2-11.5-12.1

続く２走前の未勝利戦２着も濃い内容だった。ペースは1.5でかなりのハイに肉薄するレベル。800通過46.5を考えても標準ぐらいの馬場結構速いし、息を入れる形からＬ２最速11.5と加速する一足を要求されている。基礎スピードだけでなくそこからの脚を引き出せたかどうか。

５番枠からやや出負けしてそこから押してリカバー、好位の内目までスッと入って上手く進めていく。道中もじわっと前のスペースを押し上げながら３角までには２列目のポケットの位置を確保する。３～４角でも２列目のポケットで我慢しながら外に出して２列目で直線。序盤で追い出されてスッと反応して先頭に立つのだが内からするするラセットが追い上げてくる。Ｌ１では甘くなったところをラセットに捕えられての２着だった。

厳しい流れの中でも３着以下は突き放して問題としなかったし、負けたラセットがきさらぎ賞でも３着に差し込んできているように手ごわい相手だったことは間違いない。３，４着馬も勝ち切れはしないが３着ラノカウは次走マイルでエポカドーロの２着ということからも力関係的に見て結構高いレベルの競馬をしている。ペースが上がってもやれたのは魅力だが、前に行ったにせよ使える脚は限定的だったかなと。少なくともラセットにはラストの伸びで差があった。

未勝利１着

京都芝外1800ｍ良 13頭４枠４番
1:50.1 49.5-47.9 S^2
12.5-11.6-12.5-12.9-12.7-12.4-12.2-11.9-11.4

前走の未勝利勝ちは完勝といっていいし、Ｌ１も11.4と加速して突き抜けた格好。ただ、正直に言えばスローの決め手勝負としては、相手関係にはかなり恵まれた一戦といえる。ペースは1.6でかなりのスロー、ラップ推移的にもＬ１最速で直線勝負。

４番枠からまずまずのスタートを切ってそこから結構楽に先行、下げながら２列目で進めていくという形。最終的には逃げ馬がやや単騎気味、２列目の真ん中で進めながらだが３角手前辺りで掛かり気味に押し上げる。ただそこからは折り合って少し離れた２列目の外で追い出しを待ちつつ４角出口でも楽な手ごたえで直線。序盤でもさほど促されないまま１馬身半差を一気にとらえて先頭。そのままＬ１まで加速ラップを踏んで寄せ付けず圧倒した。

最後はほとんど追われていないし、正直勝負にならなかったなという感じ。ペースがかなり遅かったので３角手前ぐらいで行きたがったが３角の下り地点でもブレーキが利いていたし一瞬馬の気持が入ってしまったのかなという感じ。ただここ３走を見てもギアの上げ下げが上手く気性的に融通が利くタイプだと思う。またスローに持ち込んで後半しっかりと脚を使えているのは新馬戦同様で、ここでは相手が楽だったのもあるが格が違ったなと。

2018フラワーカップへの展望

まだまだ未知数な面もあるが、少なくとも未勝利の２着２度は相手も手ごわい中で少し噛み合ってなかった面もある。特に２戦目の京都マイル戦に関してはかなり前半から速い流れだったし、そこに乗っていって待ちながら直線での一足の競馬。ギアの上げ下げの上手さを感じる一戦だったし、相手も悪かった。今回も結構素材馬が多いので決して楽な一戦ではないと思うが、二の足の速さ、ギアの上げ下げのうまさ、一脚を使えるという点ではやはりヒモで引っ掛けたい一頭かなと。２走前に少し出負けしたのでそこが気がかりではあるが、そこまで気にしなくても良いかな。前走がそうだったように力の要る馬場でも対応できるので良馬場なら標準ぐらいの今の中山なら問題ないと思う。トップレベルの素質があるわけではないが、現時点で非常に高い完成度、総合力の高さを持っていてこれが大きな魅力かな。押さえとしては必要なタイプだと思う。

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