阪神大賞典2018の出走予定馬展望

第66回 阪神大賞典(GII)

日程：2018年3月18日(日)
コース：阪神芝内3000ｍ

予想用・出走予定馬一覧

レインボーライン（岩田想定）

昨年の不良馬場で行われた天皇賞秋では３着と善戦、３歳時には菊花賞２着もある実績馬レインボーラインが阪神大賞典に出走予定だ。昨年は王道路線を通ったもののなかなか勝ち負けには加われず…それでも秋の天皇賞では３着、宝塚記念でも５着と健闘した。今年は何としてもGIタイトルが欲しいところ、同時に３歳アーリントンカップ以来久々の勝利の美酒も味わいたい。

タイプとしてやはり基礎スピードをある程度問われた方が良いと思っている。菊花賞こそ２着に好走できたがトップレベル相手にとなると札幌記念が恐らくベストバウトで中距離で厳しい流れ、となる。個人的にこのクラスまで来ると対応はしてきても3000は長いと思っている。

天皇賞秋(GI)３着

東京芝2000ｍ不 18頭４枠８番
2:08.7(+0.4) 64.2-64.1 M
13.2-12.5-12.9-12.5-13.1-13.0-12.4-12.0-12.7-14.0

３走前の天皇賞秋３着から振り返るが、基本的にはこのレースだったり札幌記念だったりがこの馬のイメージでいいのかなと。全体で流れた中で後半のポテンシャル戦で活きてくる。それでもキタサンブラックやサトノクラウンに敗れてはいるが。不良馬場だがペースは平均で中盤は少し落ち着く。そこからのＬ３最速12.0で仕掛けも早いがＬ１は14.0と消耗した。極端にパワー型の適性が問われ、そのうえで基礎スピードとポテンシャルのバランスが必要だった。

８番枠から五分のスタート、そこから無理せず中団に下げて内目に入っていく。道中も中団馬群の中目で折り合いを意識しながら進めて３角。３角では先に内から動いていったキタサンブラックや前にいたサトノクラウンの後ろを意識しつつ追いだして外に出して直線。序盤では２列目に近いところで進めていたがキタサンが出し抜きサトノクラウンも手ごわくこれをＬ２では追撃して３番手に上がるが差は広がる。Ｌ１でようやく前との差もじわっと詰めたか？という程度で３着完敗。

極悪レベルでタフな馬場状態だったのは間違いないが、その中でも前半の基礎スピードを問われたうえでの後半のポテンシャルということになる。ここまで馬場が悪いと判別しづらい面もあるが、少なくとも前後半フラットのペースバランスなわけで、この馬としてはそこが噛み合った要因かなと。これまでのパフォーマンスを見ても古馬一線級相手に通用しているケースは概ね全体のペースが速いときに限られてているのも確か。

有馬記念(GI)８着

中山芝内2500ｍ良 16頭４枠８番
2:34.3(+0.7) 61.6-59.5 S^2
6.8-11.6-11.9-12.2-12.3-13.3-13.2-12.8-12.2-12.1-11.7-11.2-12.3

前走の有馬記念では８着と完敗を喫した。位置取りも悪かったが末脚を引き出せたか？というとスワーヴリチャードやシュヴァルグランと比較してイマイチだった。このレースは見てのとおり2.1でかなりのスロー、そこからの２段階加速でＬ２最速11.2のトップスピード戦。Ｌ１は落ち込んでいるのでＴＳ持続で差し込むチャンスもある程度はあった。

８番枠から出負けして後方からの競馬となってしまう。道中も内目からリカバーしつつも後方で進めながらスタンド前ではブレスジャーニーの後ろ、動けず後方の内内で向こう正面でも変わらずジッと我慢の展開。３～４角で後方馬群の中目に移して直線では外に誘導して進路は楽に確保。ただそこからの伸びで決定的な脚を見せられず、Ｌ１までジリジリとなだれ込むだけの８着完敗だった。

終始サウンズオブアースに見劣るような感じで、後半のポテンシャルとトップスピード持続力という２段階の競馬に高いパフォーマンスを見せることができなかったと思う。もちろん後方からになった段階で苦しい競馬ではあったが、この馬は意外とスローからの後半勝負はイマイチだと思っていて、昨年のジャパンカップも上がり最速ではあるんだがスローの流れで自分が足を溜めてあの位置から末脚を爆発させるとかそういうタイプではないと思う。溜めて有無を言わせない絶対的な末脚というより、全体が流れて他が削がれた中で相対的に脚を使えるイメージ。

宝塚記念(GI)５着

阪神芝内2200ｍ稍 11頭６枠７番
2:12.3(+0.9) 60.6-59.1 S^1
12.5-11.1-11.6-13.1-12.3-11.7-11.6-11.8-11.7-11.8-12.2

宝塚記念が個人的にこの馬の評価をするにあたってターニングポイントになったかなと。正直それまでは菊花賞のイメージが強かったので後半のロンスパで良さが出るイメージだったんだがこれで結果が全然でなかった。それでも、札幌記念と天皇賞秋は強かったとなるとそこに原因があるんじゃないかなと。６Ｆの超ロンスパ、前半はかなりのスローに肉薄レベル。スローロンスパのステイヤー的競馬になった。

７番枠から五分には出ていたがそこから追走は難しく後方に下がってしまう。ただ前半は速かったものの１～２角で緩み、その流れで楽に集団に取り付いてそこからはロンスパ。ミッキークイーンの後ろから正攻法で３角に入り、４角で外から動いていって直線。序盤でそこから伸びたかったがジリジリ下がってしまう。Ｌ１まで良いところなくばてた馬を交わすだけの５着完敗だった。

サトノクラウンの外から勝ちにいけば難しい展開だったともいえるが、それでもポテンシャル特化戦なので少なくともミッキークイーンあたりとの比較で見劣ってしまうとトップレベルで勝ち負けまでというのは難しかったと思う。この辺からも実はそんなにロンスパでのポテンシャル戦が得意、というわけではなく力の要る馬場での平均ペースで前後半のバランスがある程度問われた方が良いのかなという印象を受けたかな。

2018阪神大賞典にへの展望

今回はメンバー構成的には流石に楽にはなると思うが、普通に昨年天皇賞春の比較でアルバートに内容的に完敗なので、少なくともそれ以上の評価はできない。ここ２走を見ても本質的には長距離だとゆったりの流れで後半のポテンシャル勝負にシフトしやすくなるし、そこ底での末脚の破壊力で勝負できるタイプではないだろう。全体が流れた中でポジションは取れないが基礎スピードを活かし、前がしんどくなったところでしぶとく差し込んでくるのが理想で、力の要る馬場の札幌記念、天皇賞秋で好走できたのもそういった要因が強いとみている。菊花賞での２着は立派だが、サトノダイヤモンド圧倒の内容で３着はエアスピネルということを考えてもレベル的に何とも言い難い。現時点では連下～３着ヒモで考えている。2500までなら流れてくれればと思うが流石に3000以上はちょっと長いと思う。

 

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