根岸ステークス2018 出走予定馬：サイタスリーレッド、兵庫ＧＴは３角手前で捲られるも巻き返す…1400の方が良さそう

日程：2018年1月28日(日)
第32回根岸ステークス(GIII) 東京ダ1400ｍ
予想用・出走予定馬一覧

昨年上半期には怒涛の４連勝、秋にはオーバルスプリントで地方交流重賞を制覇し勢いに乗り切ったサイタスリーレッドが根岸ステークスに出走予定だ。オーバルスプリントでは驚くほどに強かったが、そこから３走が不甲斐ない結果となってしまった。今年は昨年の勢いを再び呼び戻せるか、この一戦で占いたい。

オーバルスプリントは驚いた記憶がある。こういう競馬ができるのか、という感じで正直高速ダート巧者だと思っていたし意外だった。ここ３走が物足りないのはあるが、ひとまず２，３走前は1200の軽い馬場で質の高いスピードを要求されたのもある。前走の兵庫ＧＴは一気に来られて下がりながらも盛り返しているし、内容的にも悪くはないからね。面白い一頭。

●オーバルＳ(JpnIII) １着 12頭６枠７番
浦和ダ1400ｍ稍 1:25.1 35.7-36.6 H^1
12.1-11.4-12.2-12.8-11.5-12.6-12.5

４走前、強敵ブルドッグボスやレーザーバレットを撃破したオーバルスプリントから。浦和の1400ｍ戦で１周コースとなる。ペースは１秒程度でややスロー、ラップ推移的には中盤で12.8と緩んでそこから３角付近のＬ３地点が最速で11.5とかなり速いラップを踏んでいる。稍重ではあったが全体的にもそこそこ時計がかかっていたしその中で一気に３角で速いラップを踏んで突き抜けたという感じ。

７番枠からまずまずのスタートを切ってそこから軽く促して楽にハナを取り切り主導権を握る。そのままペースをコントロールして進めながら向こう正面。向こう正面で各馬が流石に突いてくるが結構楽な手ごたえで仕掛けを待つ。３角でも馬なりだがここで速いラップを踏んで後続を徐々に離し始める。そのまま４角でも楽な手ごたえで直線。序盤ではまだ食らいつかれていたがＬ１で各馬を振り払っての完勝だった。

強い競馬での完勝だったと思うし、ここでブルドッグボスを撃破できているのは威張っていいと思う。ペースはややハイでコントロールしていて、逆に３角でペースを一気に引き上げて後続の脚を使わせることができた。またこの時の馬場で最速ラップ11.6を踏んできたのはなかなかのもんだと思う。実際ここでほとんどの馬が置かれていたからね。ある程度力の要る馬場の1400でもこれだけやれたというのは評価したい。

●兵庫ＧＴ(JpnIII) ３着 ９頭８枠10番
園田ダ1400ｍ稍 1:28.7(+0.3)

ただし、右回りの兵庫ＧＴでは完敗を喫している。多少形態は違うが浦和とは同じ１周コースの1400ｍ戦。ラップが無いので読みにくいが上がりから逆算すればペースが違って結構ハイペースにはなっている（この馬の４－３ＦのＦＡで12.35-13.1、３ー３に直せば大体37.1-39.3なのでかなりのハイぐらい）し、その辺りの違いはある。

10番枠から五分には出たという程度、そこから押して楽に二の足で先行、ハナを取り切る形だが外のグレイスフルリープが競ってきたので序盤はそこそこ速いかなと。向こう正面で少し息を入れるような感じで進めながら３角。だが３角手前でグレイスフルリープが外から上がってきたときに対応できずに一気に３列目の内まで下がってしまって直線。序盤で内を突いて盛り返してくるがそれでも３着までだった。

園田は内の方が砂が厚く基本的には３～４角で外から上がって行った方が、というのもあったと思うが反応が悪くて豊に一気に来られてしまったのが痛かった。盛り返しているので脚はあったと思うし、単純に仕掛けで一気に来られて反応できなかったかなと。鞍上が油断したのが痛かったと思うし内容的には悪くない３着かな。

●栗東Ｓ(OP) １着 16頭２枠３番
京都ダ1400ｍ重 1:22.6 35.1-35.6 M
12.3-11.0-11.8-11.9-11.7-11.8-12.1

栗東Ｓでは京都巧者のコウエイエンブレムを楽々撃破している。重馬場で高速ダート、ペース平均でコントロールされ終始11秒台を連続しつつＬ１が12.1と少し落とす程度でまとめている。その中で自分の形に持ち込めない中で完勝してきたのは立派。Ｌ３最速なので仕掛けも早かったと思うが結構長く脚を使えるのが魅力かな。

３番枠からやや出負け、そこから促しながら先行争いも結局は好位の中目で進める形になる。３～４角で好位馬群の中で包まれる形で仕掛けを待ちつつ２列目。序盤でしっかりと進路を確保して伸びてくると、Ｌ１で追撃してくるコウエイエンブレムを問題とせずの完勝だった。

Ｌ３最速なのでそこで待って我慢できたのは結果的に良かったかもだが、馬群に包まれる形で結果を出してきたのは非常に大きかった。そのうえで、ペースもこれでコントロールされていてそのなかで後半勝負にシフトする競馬になって、それでも直線しぶとく抜け出しラストまで寄せ付けていない。この辺りやオーバルスプリントからも意外と1400ぐらいあった方が良いだろうと。

●2018根岸ステークスに向けての展望

1400ｍ戦の方がハイレベルの戦いでやれているというのはあるし、特にオーバルスプリントは意外なほど走ったな、という感じ。また平均ペースだが淀みない、後半を出し切れる展開で突き抜けた栗東Ｓも強かった。唯一３着の兵庫ＧＴも戸崎が油断して一気に豊に来られた側面が強いしＬ１は伸びてきていた。逆に本格化していこう崩れているのは1200で基礎スピードを相当問われたときなので、個人的には1400の方が適性的には合っていると思う。それに前目でスピードに乗せてというタイプではあるが、栗東Ｓなんかでもしっかりと馬群の中で立ち回れていたので仮に少し出負けして包まれたとしてもリスクが小さいというのも良い材料だ。相手関係を考えるともちろん強敵は多いが、まともなら１番手のカフジテイクも近走少し不満があるし、ベストウォーリアも下降線気味。ブルドッグボスがJBCスプリントでやれていることを考えればこの馬自身の素材もまだまだ高いレベルで期待してもいいんじゃないかなと。逃げ番手の馬にとっては簡単ではないレースだが、その中では強く狙いたい一頭かな。

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