競馬をやって何が悪い。〜予想は敗因分析から〜

菊花賞の出走予定馬展望が中心!今週あの人気馬はなぜ負けたのか? ラップとレース映像をリンクさせた詳細な敗因分析から競馬の真髄に迫る。 敗因分析できれば次買うべき馬が解る。競馬予想は回顧から始まる。

七夕賞 2018 レース回顧・結果:メドウラーク、超ハイペースの消耗戦で末脚を温存し単勝万馬券の激走!

time 2018/07/08

今週は都合によりツイキャス回顧はお休みさせていただきます。ご容赦ください。

2018七夕賞のレース回顧・結果

福島2000m良
2:00.8 58.2-62.6 H^4
12.4-10.8-11.2-12.0-11.8-11.9-12.1-12.6-12.9-13.1

回顧はとりあえずすぐに上げるのは七夕賞だけに。本日はまだ予定があって、プロキオンステークスは遅れますがご容赦ください。実は所用で外していて結果を先に見てからレースを見たんだけど、プラチナムバレットがこういう形だったのは残念…。予想的にはここまで極端なハイペースというのは想定していなかった、マイネルサージュが勝った福島民報杯に酷似したバランスで、4.4で超超ハイだが時計が掛かって2:00.8。タフな馬場寄りとは思っていたけど、1:59.5ぐらいを想定していたのでそこは少しずれたところもあるかな。パワー型の基礎スピード特化戦という感じで前半で脚を使ってしまった馬では難しい。

1着04メドウラーク(丸田)

好発を切ってそこから控えて中団から最終的に後方にという形を選択。道中もバランス的にかなり速いけどそこまで縦長ではないという中で後方馬群の中目からばてた馬を交わしつつ徐々に押し上げる。3角ではまだ内で我慢、4角で好位列広がるところで外から動いていってマイネルサージュの内から直線。序盤で2列目から一気に先頭に立ってマイネルサージュとのたたき合い。L1までこれを寄せ付けずにしぶとく押し切った。

まあここまできれいに勝ち切って、というのは良い意味で驚きだけど条件的にはマッチしていたとは思っている。タフな馬場だなとは土曜の段階で想定できていたし(良の割には思ったよりも回復しなかったが)、マイルで質的な基礎スピードが問われて甘かった前走から距離延長でかつスピードだけでは押し切れない馬場状態になったことでこの馬のリズムで内内から我慢して3角までは進めていた。そこから前がばてて下がってきたところで外に出してそのまま惰性でという形。コーナーの地点で既に減速ラップに入ってくると距離ロスそのものはそこまで関係ないと思っていて(コーナーでのロスで一番痛いのは無酸素運動時、と思っている。ばてているケースは全馬有酸素運動下にあるのでそういう状態での距離ロスはさほど影響しないという個人的見解)。厳しい流れだったところでうまくロスなく立ち回って、とうまく流れに乗ってくれたかなと。もちろん枠が良かったのも大きいし、馬場が想像以上に重くて騎手の意識よりも馬場の方が重かった。騎手の意識が強い形で乖離していたのでその辺も良い位置でバランスよく入れたといっていいと思う。マイネルサージュ同様3角まで我慢していた後方の馬が1,2というのも展開面があったと考えるべきかな。ただやっぱりこの馬はもうちょっと距離があっても良いと思うんだよね。中山の2200ぐらいが一番よさそうな感じがするし、2400~東京の2500あたりでも面白いと思う。距離に関しては2000以上を意識してほしいかな。ここは展開・ハンデともに正直かなり嵌ったとは思っている。

2着05マイネルサージュ(津村)

やや出負けして最後方からの競馬となる。ただ道中前がぶっ飛ばす流れの中でもそこまで縦長ではなく、その流れで最後方で俯瞰してみながら3角で下がってくる馬を交わしつつ外から進出。メドウラークより先に動き出して大外から中団に押し上げるが4角以降はメドウラークが抵抗するのでそのうちに入れ切れずにロスがある中で直線。序盤でメドウラークとのたたき合いとなるがクビ差からなかなかつまらない。ラストまで食らいついてはいたが競り落とせずの2着だった。

まあこれはそのまま福島民報杯の展開で、極端なハイペースの流れで最後方近くで脚を温存して外からばてた馬を交わしていくという感じ。ここまで前がぶっとばすとあの位置でも十分大丈夫だったかな。ただこういう形でもしっかりと結果を残してきているように今シーズンは状態自体がいいのかなという感じはする。本来はもうちょっと距離があった方がいいタイプだとは思うんだけど、タフな馬場の中で流れた中で基礎スピードとポテンシャルのバランスで勝負できているという印象かな。今回は馬場がここまで悪化しているとは思わなかったのでここまで食い込めたという感じだけど、うまく乗ってきたとはいえメドウラークにやられるレベルではあるので、やっぱり重賞では何かしら展開に恵まれないと難しいかな。距離を延ばして前を取ってソールインパクトみたいな感じでバランスを引き上げるか、前が流れやすい1周コースの2000で後方待機で嵌り待ちか。現状ワンパンチ足りないのは確かだと思う。

3着08パワーポケット(江田照)

まずまずのスタートからじわっと先行争いに加わっていく形、最終的には好位で進めていく。向こう正面では好位の内内で進めながら、3~4角でも最内のスペースを詰めつつ仕掛けを待って2列目で直線。序盤でそこから内に切り取って抜け出しを狙うが外から勢いに乗せた2頭が強い。ラストは甘くなったものの3着は確保した。

まあ前目というか流れに乗った中で結果を出した馬、という点では評価は必要だと思う。ただ芝でこういう極端な前がかりの競馬で結果が出たという感じからも本質的にはそういう競馬が多いダート向きなんじゃないかなと。もともとダート馬だったと思うし、後半消耗しやすいレースを狙っていくのも手だと思う。中山ダ1800とか芝だと時計がかかりやすい状況の福島2000だったり函館・札幌でも面白いかもしれないね。ペースを1~2秒のハイペースぐらいにまで引き上げてしまったほうがいいんだろうと。3~4角で内のスペースをうまく拾えたのもよかった面はあるが、それでもパワー型の基礎スピードを持っているという適性面が大きいかな。正直この馬は全く手が出なかった。

4着06サーブルオール(戸崎)

まずまずのスタートから様子を見ながら控えて中団ぐらいにつけていく。道中もコントロールしながら中団馬群の中目のスペースを拾いながら3角。3角でプラチナムバレットの外から追走していたことで事故を回避、好位列の外目から追い出されて2列目で直線。ただし序盤から伸びがなくじりじり後退。L1で3着争いからも脱落して4着まで。

まあ流石にここまで厳しい流れ、バランスになってしまうと難しかったかなと思う。前走のエプソムCの場合は全体のペースが平均なのでこの馬のバランスならスローで入れている。ただ多分このレースだとこの馬の位置でもおそらくハイペースのバランスになるので、そこで脚を削がれてしまった可能性が高い。まあまだ何とも言えない面はあるが、個人的にはこれもワンパンチ足りないから何かで補えないと難しいかも。前半の基礎スピードが問われて良さが出れば或いは、というところで物足りなかったし後半特化では足りない、ポジションを押し上げるポイントが欲しい馬で距離を延ばしていい位置を取れるように持って行くか、これ以上を狙うならアイデアが要ると思う。

5着07ワンブレスアウェイ(石橋脩)

五分のスタートからじわっと促しながらハナを主張、外からマイネルミラノがゴリゴリに来たのでそれを行かせての2列目ポケットで。道中もマイネルミラノを行かせて少し離れた2列目で我慢しながら3角。3~4角で前のミラノの後ろから外に出して先頭に立つ。しかし序盤で脚を使えずじりじり後退、ラストは掲示板を死守するところまで。

ここまで厳しい流れであの位置でとなるとやっぱりオーバーペース気味だったと思う。一団で進んでいたので他にもオーバーペースになった馬が多かった中で一番踏ん張った、というところなのかな。ただやっぱりこの馬は軽い馬場の中でコーナーでじわっと仕掛けて徐々に加速しながら4角出口で一瞬の反応を活かしたいタイプだからここまで消耗すると難しかったと思う。高速馬場の方がいいタイプなのでこの馬場で5着なら悪くはないけど、また穴人気するしうまく狙いどころを合わせないと難しい馬だね。多分だけど中山2200とか使ったほうがいいタイプだと思う。高速馬場なら分散しながらで結構長く脚を使えているから、それを前目で楽に支配してという形が必要なタイプかな。

6着10レイホーロマンス(内田博)

五分には出ていたが二の足が遅くて最後方近くからの競馬。1~2角に賭けて押し上げながら向こう正面ではマイネルフロストの後ろぐらいまで取りついていく。3~4角では少し置かれていて後方で進めながら内目を立ち回って直線で外。序盤でその手ごたえ以上には伸びてくる。L1でばてた馬を拾いながら6着まで上がった。

ん~まあ思ったよりラストは伸びたけど、前がばてたところもあったし3角で無理をしなかったのも結果的に良かったかも。ただやっぱり前半の基礎スピードが問われるとこの馬は良くないね。スローロンスパがベストだと思うし、もうちょっと距離もあっていいと思うんだけどね。尾張特別は結構強かったので2200辺りでゆったりした流れから長く脚を使えるかどうかを見てみたい。

7着02キンショーユキヒメ(北村宏)

五分のスタートから無理には前に行かず、じわっと促しながらも後方で。道中も後方馬群の内内からメドウラークの後ろを通しながらだが3角手前で押して押しての追走、内内を通しながら直線で外と悪くない競馬も伸びあぐねての7着完敗。

パトロールを見たところではプラチナムバレットの故障の影響はほとんど受けていないと思う。そのうえで、この展開で甘かったとなるとちょっと不満があるかな。福島牝馬Sは確かに平均程度ではあるしこの馬の位置ならスローバランスなんだが、今回は超超ハイでこの馬の位置でもハイペースだと思う。その流れで脚を使えなかったとなると、そもそも脚を使える前提が結構限定的になってくるなと。ポテンシャル特化タイプなら距離はもっと伸ばさないと安定しないと思うな。この馬に関しては本当に中山の2500ぐらいを試した方がいいと思う。

中止01プラチナムバレット(岩崎翼)

3~4角中間地点ぐらいで故障発生、競走中止となった。

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“大魔神”の愛称でお馴染み!

≪GI馬主・佐々木主浩≫
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何悪。分析note2023



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